ミュージアムの起工式行なわれる―完成へ心ひとつに
マーシャル諸島共和国の首都マジュロで9月12日、ミュージアムの起工式が行なわれました。晴れ渡った青空とやしの木のもと、ラグーン(環礁)に面する海辺の土地で、起工式はマーシャルの慣習にのっとって、シンプルに行なわれました。ロンゲラップ環礁自治体のジェームズ・マタヨシ首長、ミュージアム設立委員会のリン・カブア会長)、アバッカ・マディソン上院議員らが鍬入れをしました。マタヨシ首長は「単なる博物館ではなく、核実験で奪われた島の生活や文化を若者が学び、島民やヒバクシャが交流できる場にしたい」と訴えました。最後に、参加者はみんなでロンゲラップの国歌を歌い、望郷の思いを胸に、ミュージアムの完成へ心をひとつにしました。
ヒバクシャのたたかいと注目を浴びるミュージアム
アメリカとマーシャル諸島が結んでいる自由連合協定が、2年前に期限切れとなり、現在、両国は、新たな自由連合協定を結ぼうとしています。その中で、アメリカは、被害を受けた4つの環礁(ビキニ、エニウェトク、ロンゲラップ、ウトリック)の島民に対する医療や補償を終わりにしようとしています。昨年秋に結成された4つの環礁のヒバクシャ組織、エラブ(ERUB)と島民は、これに怒り、8月4日には、マーシャルの国会前で、9月2日には、50人ほどがアメリカ大使館前で、抗議行動を行ないました。このような行動は、ここ数十年見られなかったことです。この事態を目の当たりにし、アメリカが与えた被害を告発しつづけ、最後まで責任をとらせるために、ミュージアムは完成させなくてはと強く思いました。
マーシャル諸島では、この11月、自治体首長や国会議員の選挙が行なわれます。被ばくと補償の問題は、選挙の争点になっています。その中で、アメリカ政府、日本政府、マーシャル政府、被ばく者、島民みんなが、ミュージアムの成り行きに注目しています。
奈良県河合町が支援を決定! 日本医労連も募金運動
日本の「設立を支援する会」のよびかけに応え、現在850万円あまりの募金が寄せられました。みなさんのご支援、本当にありがとうございました。マーシャルのミュージアム設立委員会は、マーシャル政府からの自治体開発の助成金として10万ドル(1200万円弱)の援助の約束を得ました。現在、建物の設計を急いでおり、12月の始めから建設が始められるよう準備をすすめています。
資金のメドがある程度ついたとはいえ、現在の資金では、建設費用だけで精一杯という状況です。支援する会は、現地マジュロで、日本大使館の池田章臨時代理大使と会い、支援の要請を行ないました。現在も支援の輪は広がっています。マジュロと姉妹都市を結んでいる奈良県の河合町は、町としてミュージアムを支援することを決めました。全国の医療機関で働く人たちで構成される日本医労連は、組合として募金にとりくむことを決めました。最後まで、みなさんのご支援の輪を広げてください。
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