世界の王に仰天ラブコール! 福岡ソフトバンクの王貞治監督(65)のもとに、ジョージ・ブッシュ米大統領から会談要請が届いていることが13日、分かった。野球好きで知られるブッシュ大統領は、韓国・釜山で開かれているアジア太平洋経済協力会議(APEC)の日程に合わせて15日に来日。滞在中に、来年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表の監督を務める王監督との対面を希望しているという。きょう14日に正式決定する見込みで、実現すれば日本球界初のビッグ対談となりそうだ。
かつてないスケールのラブレターだ。南国宮崎でキャンプ中のホークスナインを指揮している王監督が、超大国から驚きのメッセージを受け取っていることが明らかになった。15日に来日予定のブッシュ米大統領が、極秘に王監督との対面を熱望しているという。
ブッシュ大統領は12日に釜山で開幕したAPECに合わせて来日。首脳会議(18、19日)への出席に先立ち、16日には小泉純一郎首相との日米首脳会談が京都で予定されている。王監督との会談は時間的に余裕のある15日を希望しているとされ、現在、関係者が調整を進めている。
現役通算868本塁打の世界記録で名の知れた王監督とはいえ、一国の大統領のこうした要請は極めて異例。非公式なものだけに詳細は明らかになっていないが、ブッシュ大統領は大の野球好きとしても知られる。関係者によると、来年3月に米国を主会場として初開催されるWBCにも強い関心を持っているとされ、日本代表を指揮する王監督を激励したいとの意向があるようだ。
また、ワールドワイドな視野で野球の発展を願う王監督は、底辺拡大のため立ち上げた「世界少年野球推進財団」の理事長としても活躍。毎年夏には大会が開催されており、野球大国のトップにこうした動きを知ってもらえれば、今後の活動に大きなプラスとなることは間違いない。
来日後の大統領の細かいスケジュールは流動的とみられ、正式には14日にならないと分からないもよう。とはいえすでに王監督も快諾の旨は伝えているとみられ、キャンプ休日の15日に予定していた1、2軍首脳陣の懇親ゴルフへの参加も急きょキャンセル。万全の態勢で準備を整えた。
「あちらのスケジュールもあるし、最終的にはまだ分からない。ただ、こういうのはめったにない、光栄なこと。あとはまだ決まっていないことだから」。相手があることだけに慎重な言葉に終始したが、王監督にとっても大きなチャンス。実現すれば、世界が注目する「王ジャパン」への最高級のエールとなる。球界史上初の超ビッグ対談に、熱い視線が注がれそうだ。
[西日本スポーツ 2005年11月14日]