王監督1066勝!神様・川上哲治氏に並ぶ歴代9位


 (パ・リーグ、オリックス3−4ソフトバンク=延長十回、8回戦、ソフトバンク7勝1敗、4日、大阪ドーム)。恩師に肩を並べた。元巨人の川上哲治氏(85)に追いつく歴代9位タイとなる監督通算1066勝目。王監督が今季2度目の延長戦を制し、メモリアル星を手にした。

 「1人でやっているわけじゃないし、数字の積み重ね。でも、それだけファンに喜んでもらい、選手にはやったという感じを味わってもらったことになる。その意味では、一つでも多くそういう感激を味わいたいね」

 1点リードの九回、守護神の三瀬がまさかの同点アーチを被弾。延長十回、松中の決勝打で競り勝った。「選手起用がうまくいくのが監督冥利」という指揮官にすれば、納得のいく勝利ではなかったかもしれない。だが、新大砲のバティスタに初の2戦連発弾が飛び出すなど収穫もあった監督通算2037試合目。連日の観戦となった孫正義オーナーは改めて永久政権を熱望した。

 「まだまだお若い。いつまでも現役で頑張ってほしいし、1位になってもらいたいですね」

 84年に43歳で巨人監督に就任し、監督16シーズン目。「(1773勝)の鶴岡さんにはかなわないし、体がもたない。落語にもあるだろう。おあとがよろしいようで、とね」。試合前のドッキリ発言はもちろんジョーク。オーナーの思いは、プロ野球ファンの思い。今月20日に65歳となる指揮官には、まだまだやるべきことがたくさん残っている。

[サンケイスポーツ 2005年5月5日]