ダイエー・王貞治監督(64)が19日、来季の契約を正式に結んだ。1年契約で年俸はレギュラーシーズン1位を評価され、500万円増の2億3000万円。この日、福岡ドーム内の球団事務所を訪れ、中内正オーナー(45)、佐々木博茂球団会長(62)、高橋広幸球団社長(57)にシーズン終了を報告。続投要請を受諾すると、今後の運営が不透明な球団に、あえて大型補強を要求した。
チーム強化の体力がなければ、退けと言わんばかりだった。続投会見に臨んだ指揮官は「外国人のバッターとピッチャーはお願いした。トレードを含めて、戦力補強を考えるべき。それができないなら、球団を持っている意味がない。強かったチームも補強するし、勝てなかったチームは余計にしないといけない」ときっぱり。日本一奪回へフロントのバックアップは不可欠。本社の産業再生機構活用も言い訳にさせないつもりだ。
前日にはブロードバンド通信大手「ソフトバンク」の孫正義社長(47)がホークス買収計画を表明。含み資産2兆円のケタ違いの資金力で、補強の強力後押しを約束したばかり。高橋球団社長は「(資金面との)兼ね合いをみながらバックアップしていきたい」と慎重な言い回しだったが、監督の要求は現経営陣にとって大きなジレンマとなりそうだ。
[スポーツ報知 2004年10月20日]