<ダイエー8−5西武>◇29日◇西武ドーム
ダイエーにいつもの光景が戻ってきた。「勝利の儀式」。ベンチ前で出迎えた王監督と最後に握手を交わしたのは、アテネから帰国後、初スタメンの城島だった。王監督に長嶋氏を超える歴代10位の監督通算1035勝目を贈ったのも、城島だった。
3回。4点目のホームを奪った。二塁から、大道の痛烈な左前打での生還は、勝呂三塁コーチの制止を振り切って本塁へ突入したものだった。守備でも魅せた。2回。2点を先制され、なおも無死一、二塁で二塁走者をけん制で刺した。
派手なプレーばかりではない。好リードで3併殺を奪った。五輪前の最後の試合(3日)でも3併殺を奪ったが、城島が抜けた19試合で3併殺は1試合のみ。「投手を助けられてよかった。(本塁突入は)スピードに乗っていたし、レフトの位置も見ていました」。自らのけん制アウトや捕逸もあったが“城島劇場”がチームに活気を与えたことは間違いなかった。
首位攻防3連戦は2勝1敗で乗り切った。ゲーム差は2・5。スリーバント・スクイズを命じるなど執念采配に徹した一戦をモノにした王監督は「今日勝ったので、いいムードで福岡に帰れる」。今日30日、ダイエー○、西武●で、ダイエーにプレーオフ1位出場マジックが点灯する。
[日刊スポーツ 2004年8月30日]