<ダイエー20−4西武>◇27日◇西武ドーム
ダイエー−西武の天王山第1ラウンドは、ダイエーが24安打、20得点の猛爆で圧勝した。1番川崎から4番松中の4人連続を含め6人が3安打以上の猛打賞。先発斉藤も序盤は不安定だったが、余裕で2年連続2ケタ超えの10勝目をマークした。この日の1勝で王監督の監督通算成績が1034勝となり、歴代10位の長嶋茂雄元巨人監督に並んだ。
メモリアルの白星は力で奪い取った。ゲームセットの瞬間、ベンチにどっしり腰を下ろし戦況を見つめていた王監督の表情が一気に和らいだ。「最近はあまり点が取れなかったんだけど、今日は(打線が)爆発したね。こんなに取れるとは思わなかったよ。野球は分からんな」。首位攻防戦第1戦に快勝した。先手の白星は、監督通算1034勝目。元巨人の長嶋監督に肩を並べる歴代10位の通算勝利でもあった。
「これでもか」とばかりに西武投手陣をめった打ちにした。12球団NO・1のチーム打率を誇る自慢の「スーパー打線」は初回からエンジン全開。今季初めて2番に座った本間の中前打が、打線爆発の合図だった。大道の右前2点適時打で先制すると、ズレータが29号3ラン。いきなり5点を先制した。
火が付くと止まらない。4回には主砲松中が38号3ラン。「久々にいい感触で打てた。大事な3連戦の初戦で4番の仕事ができたのはうれしい」。ズレータもこの日2発目となる30号2ランを、左中間席場外へ運ぶなど、4回までに14安打12得点と試合を決定づけた。本塁打は3本だけだったが、超攻撃野球を展開した打撃陣に王監督も「それだけか? もっと出た気がするな」と苦笑いだ。最終9回には、この日アテネ五輪から帰国したばかりの城島を代打で起用。結果は左飛に終わったが、余裕のさい配だった。
この日の24安打20得点はいずれも対西武戦最多安打&最多得点となる。それでも王監督は気を緩めることはない。「まだたった1勝だ。喜んではいられないよ」。王ダイエーが2連覇へ突っ走る。
[日刊スポーツ 2004年8月28日]