王、知名度生かし野球W杯実現に一肌脱ぐ?


 ダイエー・王貞治監督の体が宙に舞った。来年は就任10年目の集大成を迎え、05年は後継者に指揮権を譲る考え。王道を歩む王監督。球界では、その知名度と影響力を生かし、野球大使として海外とのパイプ役が期待されている。W杯実現に向けて-。

 最近では「東アジアカップ」(仮名)ともいえる計画が浮上した。昨年5月、ダイエーはオリックスと台湾の天母球場で公式戦を実施。このときに台湾球界幹部から、日本、台湾、韓国のチャンピオンチームを集めて、福岡ドームで覇を争うという青写真が持ち込まれた。パ・リーグの村田事務局長によると「後々はこれにアメリカを含む真のワールドシリーズを開きたい、ということだった」という。

 当然、海外でも知名度の高い王監督を頼りにした計画だ。日本や台湾ではいうに及ばず、アメリカでも868ホーマーの偉業を遂げたスラッガーとして尊敬されている。昨年、北中米を訪問したときにはドミニカ共和国の大統領や米国のパウエル国務長官と会談しているのだ。球界関係者は「オリンピックの野球は北京大会(08年)で終わりになるだろう。それに代わるものとしてワールドカップの実現は意外と早くなりそうだ」という。

 日本、米国主導で開催の運びとなるだろうが、各国の意見の調整や取りまとめは欠かせない。この大役は前述の通り、世界的な知名度がある王監督以外には考えられない。王監督は「ユニホームを脱いでも野球に何らかの形でかかわっていくことになるだろう。おれは飽きっぽいが野球については飽きたことがない」と話している。

 球界のためなら、一肌も二肌も脱ぐ考えだ。

[夕刊フジ 2003年10月1日]