長嶋監督早くも新世紀打線構想を披露



 【コナ(米ハワイ州)12日(日本時間13日)】巨人・長嶋茂雄監督(64)がV旅行先の当地で、連覇を狙う『2001年型新オーダー構想』を早くも披露した。4番に松井を据え、その前後を3番・高橋由、5番・清原、6番・江藤で固めるというもの。今季の“ミレニアム打線”を超える球団史上最強の“新世紀打線”で21世紀の長嶋巨人は幕を開ける。

 日本一の余韻に浸ってばかりいられない。連覇を目指す来季の話題になると、長嶋監督の瞳は輝く。南の島ハワイで、熱く頭に描く青写真を披露した。

 「4番? それは、松井でしょ。もう、安心して任せられますよ。3番は(高橋)由伸、清原は5番がいいでしょう。そして、6番に江藤。これがベストのオーダーじゃないかな」

 今季、他球団を圧倒した“ミレニアム打線”。球団史上初めてシーズン通算200本塁打を突破する203本塁打をマークしたが、打順については試行錯誤の繰り返しだった。

 固定したのは、135試合全イニングにわたって4番に座った松井だけ。3番は前半戦は江藤が務めたが後半戦は高橋由に交代。また清原は故障で出遅れ、完全復帰は7月にずれ込み、マルティネスとの併用だった。

 リベンジに燃える他球団の投手陣から、より一層マークが厳しくなる来季。長嶋監督は球団史上最強のオーダーを組んで臨む腹積もりだ。3番・高橋由、4番・松井、5番・清原、6番・江藤の中軸。そして8番にはドラフト1位の中大・阿部を抜擢する。“ミレニアム打線”を上回る強力かつ新鮮な、まさに21世紀への船出を飾るにふさわしい“新世紀打線”だ。

 「理想を言えば、ジグザグ打線だが、このメンバーなら左、右投手関係ありません。私自身、V9の黄金期のオーダーより、強力だと思っていますよ」

 長嶋監督が自信を持って編成した新オーダー。今季の203本塁打を上回る250発目指し、ライバルチームを粉砕する。

[サンケイスポーツ2000年12月14日]