巨人のキャンプ地・宮崎で、夢の紅白戦が開催される。１８日の巨人紅白戦（サンマリンスタジアム宮崎、午後１時半開始）を史上初めて全国生中継する日本テレビが、『インタラクティブ（双方向）放送』を実施することが９日、明らかになった。放送中に電子メールで視聴者にアンケートや激励メッセージを募集し、その反響を番組内に長嶋監督ら巨人関係者にぶつけるという画期的な試み。２１世紀の開幕投手、４番はファンが決める。
アナタの声が、長嶋監督に届きます。ファンが期待する２１世紀の巨人像が、長嶋監督の耳に届く。「オレが巨人の監督なら…」。誰もが思う夢のようなお話が、新世紀放送で実現することになった。
「ファンの声を、試合中に生でベンチに届けたい。電子メールとテレビを連動させたいんです」
日本テレビ関係者が説明した。ここ数年、中継録画で巨人の紅白戦を放送してきた日本テレビだが、今回、初めて生中継することが決定。実戦とはいえ、未だ調整段階なだけに、いかに視聴者を飽きさせないかが今回の中継テーマだった。
そこで考えたのが、『インタラクティブ放送』の疑似導入だった。インタラクティブは昨年１２月にスタートしたＢＳデジタル放送で初めて導入され、お茶の間の視聴者がテレビを通じて直接番組に参加できる新方式。
「ファンが疑問に思っていることを、そのまま長嶋監督にぶつけたい」と同局関係者。試合後のお茶の間で、または酒場で、「何であの場面で投手を代えたんだ」など、試合を振り返るファンは多い。そんな声を長嶋監督に直接ぶつける大チャンス。紅白戦だからこそ、ファンが長嶋監督に要望を伝えるチャンスだ。
今回の中継は画面で即座に番組参加できるＢＳモードではなく、地上波で行う“疑似版”だが、番組中で「連覇できるか？」「開幕投手はだれ？」「今年の松井の本塁打は？」などの、アンケートを実施する。その回答を電子メールで募集し、すぐに集計。ベンチの長嶋監督はピンマイクとイヤホンを常時装着しており、集計結果についてベンチから感想や意見を聞く。
長嶋監督がファンの声に答える形式だけに、思わぬニュースが飛び出すかもしれない。現状で、ファンも頭を悩ませる巨人の懸案事項はいくつかある。「４番は松井か、清原か？」「開幕投手は？」「抑えは誰がいい？」「外国人投手の起用法は？」…。長嶋監督が頭を悩ませる問題に、視聴者が明快な回答を寄せる可能性もある。
「おもしろい放送になりそうですね」と長嶋監督も“神様”の声に期待たっぷり。昨年、近鉄・梨田監督が公募で開幕オーダーを決めたことがあったが、今度はアナタの声が２１世紀の巨人に響く。
○…２月１８日の紅白戦を生中継する日本テレビは、同局のホームページで監督・選手への応援メッセージを募集している。また『今年のジャイアンツ分析』と題して、視聴者アンケートを実施。「先発ローテーション入りする６人は？」「阿部慎之助は開幕スタメン？」など５項目の質問が用意されている。ＨＰアドレスはhttp://www.ntv.co.jp/g-camp/
[サンケイスポーツ2001年02月14日]