巨人・長嶋監督V2へ秘策あり!?



 巨人・長嶋茂雄監督(64)が4日、世紀越えV2への秘策を明かした。オープン戦期間中、チームをA・B2チームに分割してツープラトンで戦おうというもの。3月の24日間で18試合の強行日程を乗り切り、かつ開幕ベンチメンバーのサバイバル戦を激化させようという球界初の仰天プランだ。

 これが日本一チームの余裕なのか。巨人が移動また移動のオープン戦を、2チーム制で乗り切る。長嶋監督は自信たっぷりに仰天プランを明かした。

 「日程は非常に厳しいものですね。関東でやってから、また四国に戻ってくるという…。ですから私はA、Bの2チームに分けようかと考えているんです」

 親会社の意向もあり“地方巡業”の色彩が濃い巨人のオープン戦日程は、例年過酷。そのうえ今年はパ・リーグの開幕が1週間早まった(3月24日)ため、過密日程となった。長嶋監督の脳裏には、昨年3月8日の阪神戦(岐阜)で、吹雪の中で清原が左太もも肉離れを起こした苦い記憶が蘇っていた。

 ツープラトン作戦は3月2日の阪神戦(長崎)からスタート。長嶋監督率いるAチームが7日の広島戦(倉敷)までを戦って帰京。8日の中日戦(ナゴヤドーム)からは、7日までジャイアンツ球場で打ち込んでいたBチームが原ヘッドコーチ指揮の下、実戦に突入する。これを交互に繰り返すのだ。

 遠征ゲームが続くことで、主力陣が打ち込み不足となる事態も解消される。問題は営業面。最悪、長嶋&松井不在のチームができる可能性もあり、観客動員に不安も残す。松井、清原、高橋由、江藤といった主砲クラスを二分することと、日本一効果でデメリットは軽減できそうだ。

 注目のルーキー阿部は「目の届くところで、どんどん実戦を積ませたい」と、長嶋組に入る予定。一軍チームを2つ作ってなお選手が余る巨人ならではの夢プランだが、他球団とファンの反発だけが心配だ。

[サンケイスポーツ2001年01月05日]