互換機用 3 PCI RISER PCI3-A

これは、どるこむでも話題に上がった互換機用のT.BirdというメーカーのスリムケースFCC-601に付いていたライザーです。

先ずは、お決まりのパターン追い。

根元部分のコネクタと完全互換なのは中段のPCIスロットです。予約線も全部配線されている(因みに3PCIとも全て配線されている)ので抜かないでボードをそのまま挿しても動きます。何か他のライザーとは違い汎用性を持たせたライザーなのでしょうか?只、バス配線をしても良さそうなA1,A3,A4,B2,B4,B9,B11と言うピンは上下段のPCIには配線されていません。別に繋いでも問題は無さそうなのですが・・・・・

中段(根元部分のコネクタ)PCIと下段PCIとのINT#との配列は

中段PCI INT#A INT#B INT#C INT#D
下段PCI INT#C INT#D INT#A INT#B

と言う風になっていて、上段PCIのINT#は中段‐上段との間に有る2×4のジャンパで設定される様になっています。

シルク印刷に有るジャンパ設定では

中段PCI INT#A INT#B INT#C INT#D
設定 A INT#D INT#A INT#B INT#C
設定 B INT#B INT#C INT#D INT#A

と言う割り込み線配列になります。

各ジャンパピンと割り込み線との配線は、写真上の配列

中段INT#C 上段INT#D 中段INT#B 上段INT#C
上段INT#B 中段INT#A 上段INT#A 中段INT#D

です。設定A、B以外の割り込み配列をしたい時でも半田のお世話にならなくても何とかなるかも知れませんね。

上段、下段PCIのバスマスタ線とIDSELはライザーボードの下段PCIスロットの下の部分に引き出されていて、そこから専用ボード?を乗っ取るPCIスロットに挿す様な構造になっています。

ピン配列は

下段A17-GNT# 下段B18-REQ# 下段A26-IDSEL 上段A17-GNT# 上段B18-REQ# 上段A26-IDSEL

です。これも配線は簡単に出来そうですね。


実際に上のV200MのG8YDP型の改造方法をこのライザーカードで実現する配線方法を考えてみましょう。

挿し込み部と真中のPCIは完全なコピーなのでここに抜かないでボードを挿して・・・と行くのがよさそうですが、このライザーは全てのPCIに予約線が配線されています。また抜かないでボードはINT#Aしか使用していない上、バスマスタ線も配線する必要が有りません。という事は、敢えて上段に抜かないでボードを持ってきて、2×4のジャンパはINT#A-INT#Aを接続するジャンパ1個を挿して、出来あがり。

 ジャンパは1つのみでOK。上のピン配列参照。

中段はデバイス番号16のINT#A-PIRQ#0で良いのですから、IDSELは、挿し込み部から接続されているので、この部分をパターンカット、そしてB23ピン(AD27)の配線(ライザー裏面で半田付けの方が簡単)をすれば良いです。

下段はINT#A-PIRQ#2、デバイス番号18と言う設定ですから、INT#A側は配線の手直しの必要は無し、デバイス番号18なので、IDSELはB21(AD29)に配線すれば、良いですね。後はバスマスタ線をを既存PCI*2から乗っ取るだけです。

ライザー裏面も非常にすっきりとした感じになりました。

あとは下段に既存PCIからバスマスタ線を乗っ取る配線だけで、終りです。マザーの写真は撮るのに大変なので、無しです。m(__)m 理屈としてはPCIスロットから、直接乗っ取っても良いのですが、僕は配線長を気にして途中から何とか引き出す事にしました。

尚、引き出したバスマスタ配線は、コンデンサの空きランドの半田を吸い取り、出来た”穴”よりマザー表面に持っていき、ライザー下部のピンに繋ぎました。(この方法はV協の掲示板にて”いーとん”さんにご教授頂きました。 感謝)