2 SLOT PCI CARD ADAPTER APPLE COMPUTER, INC.

これは、Mac用でアルケミー、ガゼルの改造に使われている物の様です。ヤフーオークションでも良く出品されます。入手は簡単だと思います。

写真を見てもお分かりの通り、シンプルな構造に見えます。特徴としてはなかなか見当たらない”内向き”のライザーでこれだけでも価値が有るように思います。ただ根元部分よりスロット部が数センチずれていて、V200M型の抜かないでスロットに装着すると、スロット部はやや後退するようになります。長いPCIカードは当然CPUファン部分に接触するので。挿すボードは選ばなければいけません。

AD線等バス配線は(予約線を除き)全て配線されていているので、手をかける部分は、予約線及び個別配線のみとなっています。

また、その個別配線は予約線を使用して上部PCIへと配線されている為、パターンカット等の作業が必要になってきます。

根元部分のピン PCI*1(下段) PCI*2(上段) 改造する方法
A9(予約ピン) 未配線 A6,A7,B7,B8のINT#A,B,C,D 途中でパターンカット、下段のA9へ
A11、A19、B10(予約ピン) 未配線 未配線 根元のパターンから、下段A11、A19、B10へ
A14(予約ピン) 未配線 A17、GNT#バスマスタ線 途中でパターンカット、下段A14へ
B14(予約ピン) 未配線 B18、REQ#バスマスタ線 途中でパターンカット、下段B14へ      

抜かないでグラフィックボードは予約線は全線配線が必須なので上段への個別配線に使われている所は全てカット、未配線は根元のパターンからの配線になります。また上段のA6,A7,B7,B8のINT#A,B,C,Dはすべて結線されている状態ですので、上段はINT#Aのみを使用するボード限定という事になります。(まあ、殆どのPCIボードはINT#Aのみの使用ですので・・・今まで確認出来たそれ以外のボードと言えばCHANPONとADAPTECの3940UWDぐらいです。)

個別配線の内、INT#A,B,C,D,及びGNT#,INT#は下段にそのまま配線されているので、必要な信号線から乗っ取るのが良いでしょう。

只IDSELは下段部分が未配線(これも抜かないでボードの98グラフィックのみを使用する場合、勝手にデバイス番号を修得するので問題無し)、上段部分はライザー上R1部分でA26(IDSEL)とB45(AD14)が繋がった状態ですのでこの部分の220抵抗を撤去します。また同じくC1,C2部分でB9,B11がGNDと繋がっているのでこれも撤去します。

実際の配線ですが、このライザーカードは根元部分のパターンの長さが短くPCIスロットに挿しこむと、後付け配線部分はスロットに挟まる形になるので数回の抜き差しで外れてしまいます。その部分の補強、工夫が必要になると思います。僕は挿すPCI側を削ったり、ライザーの表面をコーティングしたりして補強、と言う事をしました。

まずは、A面の写真です。何度も付け外しをした跡がなかなか美しいですね〜〜。プロトタイプライザーなので・・(^^;)

で、次はB面の写真ですが、

はい、やってしまいました。^_^; まあ僕の半田技術などこんな物です。だからイヤだって言ったのに・・・○ewo○derさん(-_-;)が写真が見たいと言うからこんな辱めを晒す事になってしまいました。(笑

まあこんなんでも不思議と動くもので、PCIIRQRで

PC-9821 PCI Interrupt routing options    Version 1.12 Copyright(C) 2000 まりも
PCI BIOS Version 2.10,   Max bus number(BIOS)=0,   Configuration mechanism #1
PCI host bridge is Intel 82437VX 430VX Cache/DRAM Controller.

Bus Dev Func   Class       Vendor   IRQ  INT#    B/M  P/E  I/O  MEM
[0]:[ 0]       PCI--HOST   Intel     --   ---    Yes   No   No  Yes       
_________________________
[0]:[ 6]       98C-Bus B   NEC       --   ---    Yes   No  Yes  Yes       
_________________________
[0]:[ 7]       98 VIDEO    NEC       --   ---     No   No  Yes  Yes       
_________________________
[0]:[13]:[0]   SCSI H/A    SYMBIOS    3  INT#A   Yes  Yes  Yes  Yes       
_________________________  6000h  20000000h  20001000h
[0]:[14]:[0]   VGA-VIDEO   3Dfx      **  INT#A    No   No  Yes  Yes       
_________________________  22000000h  24000000h  6100h
[0]:[15]       USB         NEC        6  INT#A   Yes  Yes   No  Yes       
_________________________  20004000h
[0]:[16]       SCSI H/A    ARTOP     10  INT#A   Yes  Yes  Yes  Yes       
_________________________  6200h  6208h  6210h  620Ch  C000h

となります。一応テスト用という事で増設にはUIDE-66を挿しました。(UIDEのデバイススキャンは正常にPCIが認識しているかどうか確認するのに便利だったので・・・・・)

で、次は裏面の鉄板加工ですが、ライザー形式はライザーやPCIボードの固定が非常に大事になります。PCIボードが斜めや捻った状態で固定されると認識不良になるので、何度も取付け位置を確認して最終位置を決める事をお勧めしておきます。僕は加工が楽だったので、1.5ミリのアルミ板を使用しましたが、やや強度不足、やはり鉄板を加工したほうが良いと思います。

一応、参考写真として下の様になります。

 

ライザーカードのPCIスロットがやや後退していますので、ブラケットが本体の中に入り込む形になってしまいます。

固定さえしっかりしてしまえば、特段使い難い訳ではないのですが・・・・・と言うかこのタイプの改造は固定が肝だったりします。