HPCI2U Ver1.0 内向き2段ライザー
このライザーは当掲示板のFIAT124さんの書きこみから、発見したものです。内向きライザーは駆体内にPCIカードを納めるには好都合ですし、以前紹介したMacのライザーと違って、PCIスロットがオフセットされていない点が良いです。これなら、少しばかり長めのPCIカードも何とか挿せる空間が確保できます。
そこで、またまたFUJIの悪い癖が発病し、当掲示板で”買ってきて欲しい光線”を放ったら、何とまりもさんに命中してしまいました。(^_^;)
ライザー到着後、早速パターン追いを始めて、気付きました。何やら、PCIスロットの間に奇妙なチップが・・・・で、このチップの表面の文字で検索掛けても有用な情報は得られませんでした。抜かないでスロットにこのライザーを挿すしか、V200Mでの使い道は無いのですが、スロット自体の素性が判らなければどちらのスロットを抜かないでGAスロットするのかすら判りません。
そうこうしている内に、どるこむマニアックス掲示板にいーとんさんの動作報告が上がりました。(助かった〜〜)
それに寄るとそのまま挿した場合、上段は非バスマスタ、デバイス番号19のスロット、下段はバスマスタのデバイス番号のデコード無しのスロット問う事が判明しました。
と言う事は、下段は何もしなくてもバスマスタ可のスロット(デバイス番号8は元々の抜かないでスロットの所でデコードされているので)になる訳ですから、上段に抜かないでトライデント改(98グラフィックス専用ボード)を持って来たほうが配線は少なくて済みそうです。上段PCIスロットは、割り込みの配線もデバイス番号の配線もバスマスタの配線も必要が無いので、予約線の配線のみとなります。予約線もA19は既にライザー上で配線されているので、計5本の配線で済みそうです。
実際の作業ですが、予約線の部分は根元のパターンから直接配線する方法を採りました。(これも以前Macライザーでやった方法)B面の配線は直接ピン>パターンの配線でOKですが、A面の配線は丁度近接する所に”穴”が空いているので、そこを利用してA面>B面へ配線をしました。
根元部分のパターンの長さは前述Macライザーより長いので上手くパターンの端に半田付けが出来れば数回抜き差ししただけで配線が外れる事は無いでしょう。
と言っても、FUJIの事ですから、まあ失敗はする訳で、こんなになってしまいました。(笑
まあ、これで半田鏝を持った事の無い人でも、やる気になる事でしょう。(^_^;)
尚、抜かないでTridentボード(のTridentのクロック切断)を使用する場合、A9の配線も不要というアドバイスをまりもさんから頂きました。感謝!!
まりも氏のPCIIRQR /A /Bオプションでの結果を載せておきます。増設PCI部分にはメルコバンシーを挿しています。
PC-9821 PCI Interrupt routing options Version 1.12 Copyright(C) 2000 まりも PCI BIOS Version 2.10, Max bus number(BIOS)=0, Configuration mechanism #1 PCI host bridge is Intel 82437VX 430VX Cache/DRAM Controller. Bus Dev Func Class Vendor IRQ INT# B/M P/E I/O MEM [0]:[ 0] PCI--HOST Intel -- --- Yes No No Yes _________________________ [0]:[ 6] 98C-Bus B NEC -- --- Yes No Yes Yes _________________________ [0]:[ 7] 98 VIDEO NEC -- --- No No Yes Yes _________________________ [0]:[ 8]:[0] VGA-VIDEO 3Dfx 3 INT#A No No Yes Yes ←今回増設したPCI _________________________ 22000000h 24000000h 6000h [0]:[13]:[0] SCSI H/A SYMBIOS 9 INT#A Yes Yes Yes Yes _________________________ 6100h 20000000h 20001000h [0]:[14] EtherNet 3COM 10 INT#A Yes Yes Yes No _________________________ 6200h [0]:[15] USB NEC 6 INT#A Yes Yes No Yes _________________________ 20004000h
因みに例の訳の判らないチップ回りはこんな風になっています。
右側の空きパターンですが、片側が上段A26pinのIDSELに繋がれていて、デバイス番号を変えられる(選べる)様になっている風に見えますが、R12の所で配線されていて、デバイス番号は19の固定になっています。変える改造は簡単ですが、今回の改造では必要無くなってしまいました。
バスマスタPCIをバスマスタPCI*2にする。
どるこむマニアックス掲示板のその後の進展で、INT#とデバイス番号の整合を取れば(IRQルーティングを正常な設定をすると)バスマスタスロットを1つ増やす可能性が出てきたので、早速実験してみました。
INT#の配線
HPCI2Uライザーは根元部分と下段PCIとは直結状態ですが、上段スロットとの関係は、(下段=上段の配列)INTA#=INTC#、INTB#=INTD#、INTC#=INTA#、INTD#=INTB#と言う配列(2個ズレ)になっています。
先ずは、デバイス番号に合うPCIスロットを捜す。
デバイス番号はR12のパターンカット>修正で簡単に出来そうですが、ここは敢えてデバイス番号19に合うPCIスロット捜しを先にやってみることにします。デバイス番号19の4の剰余系の法則から、割り込み線に見合ったデバイス番号は、19、15、11、7、となりますが、上段-下段の割り込みのINT#は2つずれていますので、このライザーに見合ったデバイス番号のスロットは(全てが正常に動く、動かないは別にして)、21、17、13、9、となります。
V200M(G8YDP)のデバイス番号を調べると、丁度PCI*1がデバイス番号13でこれに見合うスロットと言うことが解ります。
物理的問題(笑 を何とか克服して、PCI*1にこのライザーカードを挿して動作確認してみました。やはりここは上段側に起動HDDを繋いだ方が結果が解り易いと言う事で、上段SC-U2PS、下段に100BASE-NIC(3com、3C905-TX)で先ずPCIIRQRを走らせてみました。
PC-9821 PCI Interrupt routing option and configuration [ PCIIRQR ] Version 1.32 Copyright(C) 2000-2002 まりも PCI BIOS Version 2.10, Last bus number(BIOS)=0, Configuration mechanism #1 PCI host bridge is Intel 82437VX 430VX Cache/DRAM Controller. Bus Dev Func Class Vendor IRQ INT# B/M P/E I/O MEM SER FBB PED DPD SED [0]:[ 0] PCI--HOST Intel -- --- Yes No No Yes No - - - - [0]:[ 6] 98C-Bus B NEC -- --- Yes No Yes Yes Yes - - - - [0]:[ 7] 98 VIDEO NEC -- --- No No Yes Yes No o - - - [0]:[13] EtherNet 3COM 3 [A] Yes Yes Yes No Yes - - - - HPCI2U下段PCI [0]:[14] VGA-VIDEO S3 9 [A] Yes Yes No Yes No - - - - [0]:[15] USB NEC 6 [A] Yes Yes No Yes Yes - - - - [0]:[19] SCSI H/A SYMBIOS 6 [A] Yes Yes Yes Yes Yes - - - - HPCI2U上段PCI Bus Dev Func Class Base address [0]:[ 0] PCI--HOST [0]:[ 6] 98C-Bus B [0]:[ 7] 98 VIDEO [0]:[13] EtherNet 6000h ROM(2100h) HPCI2U下段PCI [0]:[14] VGA-VIDEO 20080000h 28000000h ROM(2200h) [0]:[15] USB 20004000h ROM(FFFFh) [0]:[19] SCSI H/A 6100h 20000000h 20001000h ROM(2300h) HPCI2U上段PCI
と言う風になりました。
この状態で、Windows98SEの起動を試しましたが、正常起動の確認、及び下段PCIでのNICの正常動作を確認しました。
また、Windows2000の環境で、下段SC-U2PS(上段デバイス番号19の方に持っていくと起動しない)、上段10/100base-NIC(3com)、USB2.0カード(JETWAY V6202)、及びSUGOI CARDでの動作確認をしました。
動作確認には、互換機とのデータ転送、外付けHDDケースとのIEEE1394及びUSB2.0でのデータの読みこみ、書きこみです。
尚、SC-UPCIシリーズのボードは、デバイス番号の違う所に挿すとWindows2000の起動に失敗するのは、このライザーの問題では無くSC-UPCI側の問題だそうです。(どるこむマニアックス掲示板より)
Initio系のIOI-A100U2WやCHANPON3等は、前に実験した時にスロットの差し替えでも問題無かったので、当然SC-UPCI系も大丈夫だと思いこんでいましたので、一時は随分悩みました。
まだまだ、僕のスキルも大した事が無い様で・・・・・(-_-;)