PCI増設 Ra20/N12編 MSR氏の改造
以前から、依頼されてなかなか実行に移す事が出来なかった、PCI*3ライザーでのPCI増設ですが、何とか改造に着手しMSR氏に取り付けて頂きました。
改造の写真をMSR氏に撮って頂いたので、紹介します。
お題は、タイトル通りPC-9821 Ra20/N12、資料はメールで教えていただいたPCIIRQRのデータです。
抜かないでGAスロットにPCI*3ライザーで増設するには、抜かないでGA(つまりコピースロット)とINT#A=PIRQ#2のバスマスタ信号をそのまま乗っ取る方法が一番簡単だし、後の1つはスロットの割り込み信号線に合わせてデバイス番号を決め、非バスマスタスロットを作るのが一番簡単な増設と言う事になるでしょう。
このライザーを解析した結果、コピースロットと呼べる物は一番上のスロットで、個別配線及びPCICLKは上の写真の右側に引き出されています。
先ずは、B16のCLKを根元から取る為に各スロットに配線します。都合良く表面部分のちょっとした加工で各スロットにクロックラインを接続できました。
下段、中段のB16の直ぐ横に上段に配線されているラインが走っているので、表面部分を削り配線を剥き出しにして半田で接続します。
MSR氏には、予め複合カードはダメよ、と言う事で改造する旨を伝えましたので、割り込み信号は超手抜きになっています。(INT#Aのみ)
まあ、以前に執筆したネタの変形?なので詳しい配線のは説明しませんが、改造後のPCIIRQRとHDBENCHの結果を送って頂いたのでここに紹介します。
PC-9821 PCI Interrupt routing options Version 1.12 Copyright(C) 2000 まりも PCI BIOS Version 2.0, Max bus number(BIOS)=0, Configuration mechanism #1 PCI host bridge is Intel 440FX Natoma PCI/Memory Controller. PCI-C bus bridge device found at Bus[ 0]:Dev[ 6]:Func[ 0]. Bus :Device Class IRQ INT#A INT#B INT#C INT#D 所在 [ 0]:[ 8] VGA-VIDEO ** *** *** *** *** 本体内蔵 [ 0]:[11] EtherNet 3 PIRQ#3 *** *** *** 本体内蔵 [ 0]:[16] SCSI H/A 6 PIRQ#0 PIRQ#1 PIRQ#2 PIRQ#3 PCIスロット#1 [ 0]:[17] *** ** PIRQ#1 PIRQ#2 PIRQ#3 PIRQ#0 PCIスロット#2 [ IRQ routing by PCI-C(ISA) bridge ] PIRQ#0 ==> IRQ 6 PIRQ#1 ==> *** PIRQ#2 ==> IRQ 10 PIRQ#3 ==> IRQ 3 /a Bus Dev Func Class Vendor IRQ INT# B/M P/E I/O MEM SER FBB PED DPD SED [0]:[ 0] PCI--HOST Intel -- --- Yes No No Yes Yes o - - - [0]:[ 6] 98C-Bus B NEC -- --- Yes No Yes Yes Yes - - - - [0]:[ 7] 98 VIDEO NEC -- --- No No Yes Yes No o - - - [0]:[ 8] VGA-VIDEO Trident ** [A] No No No No No - - - - [0]:[11] EtherNet Intel 3 [A] Yes Yes Yes Yes Yes o - - - [0]:[16] SCSI H/A unknown 6 [A] Yes Yes Yes Yes Yes o - - - [0]:[18] USB NEC 10 [A] Yes Yes No Yes Yes - - - - 増設PCI中段(バスマスタスロット) [0]:[20] VGA-VIDEO 3Dfx 6 [A] No No Yes Yes No o - - -増設PCI下段(非バスマスタスロット) /b Bus Dev Func Class Base address [0]:[ 0] PCI--HOST [0]:[ 6] 98C-Bus B [0]:[ 7] 98 VIDEO [0]:[ 8] VGA-VIDEO ROM(2100h) [0]:[11] EtherNet 20410000h 6000h 20500000h ROM(2200h) [0]:[16] SCSI H/A 6100h 20411000h ROM(2300h) [0]:[18] USB 20412000h [0]:[20] VGA-VIDEO 24000000h 26000000h C000h ROM(2800h) ★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★ 使用機種 Ra20/N12 Processor Pentium III 1100@729.2MHz [GenuineIntel family 6 model 8 step A] 解像度 1024x768 65536色(16Bit) Display スタンダード ディスプレイ アダプタ (9821 シリーズ) Display WGP-FX16N (3Dfx) Memory 260,328Kbyte OS Windows 98 4.10 (Build: 2222) A Date 2003/ 1/10 9:20 SCSI = IOI IOI-A100U2W PCI SCSI Controller HDC = 標準 IDE ハード ディスク コントローラ AB = FUJITSU MAJ3091MC Rev 0114 C = GENERIC NEC FLOPPY DISK Q = MATSHITA CD-ROM CR-582 Rev 109N ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive 39324 58043 46061 75882 7628 58863 420 59 33794 33907 34260 A:10MB
今回の紹介する増設の核心は、この後の実際にこのライザーを付ける様にする加工部分に有ると思います。
う〜ん、こう言うアイデアは僕には想像つかなかったです。デスクトップ型は駆体の空間が狭いので、普通にこのライザーを挿すと増設スロットのボードがはみ出してしまいます。その為に少しでも高さを稼ぐ為に、根元の部分を改造しています。
後は、上手くライザーが入る様に鉄板加工となりますね。
スペーサーは固定の手段として使っています。ライザーがマザーボードに接触すると大変ですから・・・・
後は、増設PCIの固定ですが、それはまだの様です。^_^;まあ電気的には無事動いている様で安心しました。
詳しく写真の解説はしませんが、ライザー方式でPCI増設の大変な部分である空間の確保と言う事を上手くクリアしている改造事例だと思います。