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【干立ほしたての節祭の概要】
旧暦9〜10月の己亥を吉日として3日間にわたって行われる、農作物の豊
作に感謝し、来年の五穀豊穣と住民の繁栄を神に祈願する農民にとっての
正月行事。2日目が元日にあたり、奉納芸能が行われる。約500年の伝統
を誇り、祖納そないの節祭と共に国の重要無形民俗文化財に指定されている。
【日程、行事名、開始終了時刻】
平成15年11月22日(土)=トゥシヌユー:公民館清掃、会場準備、配役・舟子の決定など。
平成15年11月23日(日)=ユークイ:ヤフヌティ、舟漕ぎ、奉納芸能など。
(14:30=旗頭公民館出発、14:40=ヤフヌティ、15:40=舟漕ぎ、16:00〜18:00=奉納芸能)
平成15年11月24日(月)=水恩儀式:井戸の清掃作業、村清め、交流会など。
【場所】
西表島干立集落、干立御嶽。
【節祭の様子】
集落内の御嶽に供え物が運ばれ、神司によりニンガイ(祈願)が行われる。
その後、公民館にて舟漕ぎの抽選会があり、東西いずれかの舟を選ぶ。
旗頭を公民館から前の浜に運び、一本は浜に立て、もう一本を御嶽の前の
柱にくくりつける。アンガーと呼ばれる婦人たちや舟を漕ぐ舟子らが前の浜
に2列になって並び、櫂を持ち歌に合せて舟を漕ぐ動作のヤフヌティを行う。
-------- 御嶽でのニンガイ --------------- ヤフヌティ(櫂の手) -------
舟漕ぎは2回行なわれ、1回目が儀式としての舟漕ぎのユークイ(海の彼方
から豊穣を漕ぎ寄せる=世乞い)、2回目が舟漕ぎ競争。水際でアンガーが
腕を伸ばしたり曲げたりするガーリという動作を繰り返す。
----------- 舟漕ぎ -------------------------- 舟漕ぎ ------------
舟漕ぎの後、会場を前の浜から干立御嶽に移し、奉納芸能が始まる。一人
で行う一番狂言の後に行うのがアンガー踊り。太鼓を打つ4人のトゥーチの
回りをアンガーが取り囲みゆっくりと廻る巻踊り。アンガー踊りの後は、アン
ガーの中から数人が飛び出て飛び跳ねるダードゥリッダーが行われる。
----------- アンガー踊り ----------------- ダードゥリッダー --------
二番狂言、三番狂言に続き、棒術が行われる。子供たちによるシーシャ棒
と青年による二人棒。そして拝殿からミリクが登場。干立のミリクは顔もりり
しい。アンガーやトゥーチを引き連れてゆっくりと広場を廻る。
----------- シーシャ棒 ---------------------- ミリク行列 ----------
突然「オホホホホ」という声が響き、オホホが登場。ミリク行列の子供や観客
に絡んでいく。背負った風呂敷包みから金を出して誘うが誰からも相手にさ
れずに寂しく帰っていく。オホホが去った後に登場するのが獅子。激しく舞う
獅子舞が終われば奉納芸能はすべて終了。
---------- オホホの舞 ----------------------- 獅子舞 ------------
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