「島の日記」

2001年5月 他

「竹富島たけとみじま

石垣島の離島桟橋から高速船で約10分もすれば竹富島に到着。
竹富島は何度か来ているが、いつもながら港は民宿の出迎えやレンタサイクル、水牛車観
光の客引きで賑わっている。集落までの有償バスも止まっているので、日帰り観光ならここ
で足を確保できる。
集落までは歩いても10分程度なので風景を見ながらのんびり歩くことにする。


集落に入ってすぐに郵便局があり、右折すると「なごみの塔」、左折すると「アイヤル浜」へ
行けるがここはまず左折することに。


森の中の道をひたすら歩いていく。途中にあるのは「ミーナ井戸」という昔の泉だけで歩い
ていると少し寂しい道を抜けると「アイヤル浜」に出る。遊泳禁止の為か浜には人の姿もな
く時折船が通り過ぎるだけの静かな星砂の浜。郵便局に戻るまで誰とも出会わなかった。
 
-------------  ミーナ井戸 ----------------------------  アイヤル浜 ------------


道を戻って着いた「なごみの塔」は急勾配の階段を登ると美しい赤瓦の集落を見渡せる塔
で、結構高さがあるので観光していて迷ったときの目印にもなる。階段が狭いので一人ずつ
しか登れずに観光客が列を作っていることもある。近くには「小城盛くすくむりという昔の海
上監視所もあり、ここには由来を書いた石や方位を刻んだ石くらいしかないが眺めはいい。
 
-------------  なごみの塔 ---------------------------  クスクムリ -------------


塔のそばには食事処の「グリルガーデンたるりや」。ここはオープンエアでパラソルの下に
白いテーブルと椅子が置いてあり島の風に吹かれて食事やビールを楽しめる。名物は黒米
を使った縄文そば、竹富島で養殖している車えびを使ったエビフライなど。
少し行くと竹富島の民族資料館である「喜宝院蒐集館きほういんしゅうしゅうかん。昔の人が藁
の結び方などで数字や文字代わりとしたという“藁算”や新城島で造られていた“パナリ焼”
など珍しい民具や織物が多数展示されていて、さらに隣接する土産物店「とも倉」ではミン
サー織や八重山の本などが置いてある。
 
--------------  たるりや --------------------------  喜宝院蒐集館 ------------


そのまた隣にはエビ入り野菜そばで有名な「喫茶やらぼ」。竹富島で養殖されている海老
が丸ごと入っている。ひとつ先の道にあるのが「そば処竹の子」。ここは八重山そばとそば
に振りかける香辛料のピィヤーシ(島コショウ)が有名。また利用したことは無いが店の前の
デイゴの木の下にあるテーブル席がいい感じ。
 
--------------  やらぼ -------------------------------  竹の子 --------------


「竹の子」の前の道をさらに進むと右手に「竹富島ビジターセンター」が見えてくる。
ここは多くのサンゴを展示してその生態などを紹介している資料館で、あまり大きくないし展
示ケースが壊れていたりするが結構ためになるところ。隣には土産物店もあり星砂や泡盛
などを販売している。 ※現在は港の近くに移転
 
-----------  ビジターセンター -------------------------  水牛車観光 ------------


「竹富島ビジターセンター」を過ぎて進むと島内一周道路に出る。直進すれば「西桟橋」、左
は「コンドイビーチ」、右に行けば安里屋ユンタに歌われる美女「安里屋クヤマの墓」や染
色した織物をさらす「ヌヌシャー(布さらし)の浜」もある。さらに進んだ先にある竹富島北
端の「北岬」の風景もいい。


ここはまっすぐ行って「西桟橋」に出る。
昔はここから西表島に稲作に出かけたというところで、桟橋はところどころ陥没したり崩れた
りしているものの島の西側にあるこの桟橋から見る夕陽の美しさは格別らしい(日頃の行い
が悪いのか天気が悪かったりでまだまともに見たことが無いのではっきり言えない)。
「西桟橋」から浜伝いに「コンドイビーチ」へ行く途中の波打ち際にあるのが「ニーラン石」
海の彼方にあるニーランという神の国から神々が五穀豊穣をもたらしにやって来た時に
この石に綱を結び付けて上陸したといわれていて、小さい石ながら厳かな感じがする。
 
-------------  西桟橋 -------------------------------  ニーラン石 -------------


「ニーラン石」からすぐの「コンドイビーチ」は白い砂浜が続く美しいビーチ。遠浅なので海
水浴やシュノーケリングにもいい。シャワーやトイレも完備していて、シーズンには軽食など
を扱う移動パーラーも出るので読書でもしながら日がなボーっとしていられる。
また浜伝いに行ける「カイジ浜」はTシャツやアクセサリーなどを販売する土産物店も出てい
る浜で、この浜に住みついている猫と遊んだり星砂を探してみたりするのもいい。
両方の浜とも海を眺めていると日常を忘れてのんびりできていい所だがマイクロバスで乗り
つけてあっという間に帰っていく日帰り観光客を見ているとかなり興ざめする。
 
------------  コンドイビーチ ------------------------  コンドイビーチ ------------
 
------------  移動パーラー ---------------------------  カイジ浜 --------------


集落に戻る途中の道沿いにある、牛が一晩で造ったといわれる「ンブフル丘」にある「ンブ
フル展望台」と犬が見つけたという「仲筋井戸なーじかーを通り過ぎたところに現れるのが
「ガーデンあさひ」。緑に囲まれたガーデンレストランで島の写真なども飾ってあり居心地
がいい。チャンプルーなど庶民的な味が楽しめる。※現在は西桟橋の近くに移転。
店の向かいには「竹富小中学校」
 
-----------  ンブフル展望台 --------------------------  仲筋井戸 -------------
 
------------  ガーデンあさひ -----------------------  竹富小中学校 -----------


集落に帰ってきて最後に向かったのが土産物店の「たきどぅん」。優しいおばさんが手作り
のサーターアンダギーなどのお菓子を売っている。作りたてのサーターアンダギーは本当に
美味しいと思う。近くには伝統織物みんさー織や八重山上布などを見れる「竹富民芸館」も。
 
--------------  たきどぅん ---------------------------  竹富民芸館 -----------
 
--------------  シーサー ----------------------------  集落の道 --------------


----------------------------------------------------------------------------
*いつも“今回こそ西桟橋から夕陽を見たい”と思って竹富島に来るものの天気が悪かった
り用事で見に行けなかったりで目標を達成できていないので次回に期待。
*竹富島は歩いて廻るのにちょうど手頃な大きさなので島の民宿に泊まって島ぞうりでのん
びり散策して過ごすのがいい。
----------------------------------------------------------------------------

≪END≫





トップへ
トップへ
戻る
戻る
前へ
前へ
次へ
次へ