表紙の言葉


  •  「伊勢物語」69段は在原業平と斎王恬子内親王とのスキャンダルがテーマ。

     斎王は未婚の王女で伊勢神宮祭主。居所である斎宮に業平を泊め、
     一夜を過ごしたという、ゴシップ記事がこれです。
     (「伊勢物語」はいまどきの女性週刊誌みたいなものではないでしょうか。
      いや、何となくそんな気がするだけです。素人のあてずっぽう。無責任。御免。)

     表紙の歌は古今和歌集から。こちらは由緒正しい公式文書(勅撰和歌集)です。

  • 古今和歌集 恋歌
               よみ人知らず
    
      君や来し我や行きけむ思ほえず
      夢かうつつか寝てかさめてか
    
    
         返し    業平朝臣
    
      かきくらす心のやみにまどひにき
      夢うつつとは世人さだめよ
    
     最初の歌は斎王の恬子(やすこ)内親王のはじらい。
     「ゆうべのことはなんだかよくおぼえてませんの」
     後のは業平。
     「いいんだよ、それで」

  • 伊勢物語 69段

     「伊勢」では、業平の歌は「世人さだめよ」でなく「こよひさだめよ」となっています。
    なんだか、イタリあたりに居そうな男になっています。「じゃあ、今晩のおたのしみ。」
     これだと、斎王の方も「ゆうべは、わたくしがさそったんじゃなくって?いくじがないんだから」
    ラテンタッチ。

  • 内田美由紀さんの解説はこちらの「伊勢物語の恋」「狩の使」。