Love2Guilty

 天敵≠恋人
 アスファルトに跳ね返る雫で、辺りが白く霞んでいる。鼓膜を打つのは、止むことのないばらばらという音。
 透明のレインコートに当たる粒は大きく、はじけるたびにしぶきが顔に掛かった。

 一瞬で濡れそぼり、額に前髪が張り付く中、宝月茜はキープアウトとかかれた黄色いテープの内側で、まだ見つかっていない凶器を探していた。
(ゴミ箱は全部見たし・・・・あとは・・・・・)
 街を大きく横切る河の河川敷で男性の死体が見つかった。水の中に顔を突っ込むようにして倒れていた彼は、とある企業の会社員で、胸に何かで刺されたような跡が残っていた。
 凶器は残っておらず、逮捕された彼の友人は、河原の草むらに捨てた、と供述している。

 死体発見現場から半径二キロ。

 その間をくまなく探しているのだが、ゴミ箱は愚か、河川敷の茂み、ところどころにある遊具施設の中など徹底して調べているが、見つからない。犯人を逮捕できたとはいえ、捜査は一向に進展していなかった。
 そもそも犯人だって、自首してきたから捕まえたようなものなのだ。

 彼がやったという、明白な証拠は何一つ見つかっていない。

 被害者の妻によると犯人は数ヶ月前、自分の夫と歩いているのをスーパーの帰り道に見たという証言があるだけで、この犯人の男と、被害者を繋ぐ線は何処にもなかった。
 いや、黙秘している、というのかもしれない。

 ただ、彼は「俺がやった」の一点張りで、担当検事も事件の供述書を取るのに手を焼いているという。

(これは、凶器はたぶん、ここから出ては来ないわね・・・・・。)

 河原に被害者を呼び出し、胸を一突きにする。
 その場に崩れるように倒れる被害者を見て、怖くなって、持っていた包丁のようなものを捨てて逃げた。

 これが彼の証言だが。

 茶色く濁った水が逆巻き、流れていく川を眺めて、茜は額から零れてくる水滴を手の甲を拭った。春も終わり、初夏とはいえ、こうも長時間雨に打たれているといいかげん身体が冷えてくる。
 それでも、茜はここから離れたくなかった。

 得意のカガク捜査も、これだけの雨が降っていては薬品などを使う出番がない。足跡などはすでに鑑識がすべて調査済みだろうし。
 彼女にしてみれば、なんの魅力も感じない現場、のはずなのだが、茜はどうしてもここから離れるわけには行かなかったのだ。

 理由は簡単だ。

「宝月刑事!ここはもう、一旦引き上げましょう!!」
 土手を調べていた刑事の一人が声を張り上げた。辺りはだんだん暗くなり、雨とあいまって漆黒の様相を呈してきている。だが、それに茜は「ちょっとこっちにきて!」と逆に声を張り上げた。

(そうよ・・・・このまま引き下がるわけには行かないの。あんなコト言われたら、当然じゃない。)

 滑り降りるように土手から降りてきた若い男の刑事を伴い、茜は不機嫌面で河原を、濁流渦巻く川の近くへと歩いていく。

「ここ、みて。」
「はい?」
 かがむように川を覗き込んだ茜が指し示したのは、彼女の足元である。
 川の流れぎりぎりに立つ彼女の足元は、急に傾斜の厳しい坂になっていて、その先が川へと突っ込んでいる。長さは一メートルもない。
「事件前後に、雨は降っていなかったわよね。」
「はい。」
 水面を食い入るように見詰めて、茜は唇を噛んだ。
「この足元の傾斜は、今は一メートルで水の中に沈んでいるけど、事件当日は三メートルはあったのよ。」
 川面まで、と告げる茜に、刑事は一つ頷いた。
「死体が発見されたのは、この今は水に沈んでいる部分ですからね。」
「だとしたら、おかしくない?」

 くるっと振り返った茜が、傾斜ぎりぎりに若い刑事を立たせて、包丁を突き出すような真似をした。

「ここで、こう、犯人は被害者を刺す。」
「はい。」
 胸元に拳を当てられて、犯人役の刑事は蹈鞴を踏んだ。
「被害者はそして倒れた。」
「はい。」
 茜の視線をたどり、刑事は「そうですね。」と相槌を打った。
「それが何か?」
「何か?」
 訊ねる刑事に、茜は鋭い眼差しを返した。
「事件当日、ここの傾斜は今ある長さの三倍はあったのよ?」
「あ。」
 はっとして若い刑事が川の方に視線を落とした。
「三メートルの急な傾斜。ここから覗いても、大分あるわね。」

 そこを転がり落ちて、被害者は頭を川につけたまま発見された。

「おかしくない?容疑者は倒れたのを見て、怖くなって逃げたといってるわ。」
 でも、倒れたって言うかしら。三メートル下に落ちたのを見て。
「・・・・・・確かに・・・・・。」
「雨は事件発見からすぐ振り出した。豪雨で、大分川の水位も上がってきて・・・・彼が自首してきた日には、もうこれくらいの水位はあったはずよ。」
 一時小康状態が続いたことがあった。だから水量は二日前とそれほど変わっていないはずだ。
「確かに、この位置なら、倒れた、でも不自然ではない発言ですね・・・・。」
 足元ぎりぎりを流れていく川を眺め、ほうっと若い刑事が溜息を付く。
「容疑者は、最近川を見たのよ。だから、倒れた、なんて表現を使った・・・・・。」
「・・・・・・・・・。」
 ぶるっと身体を震わせる若い刑事の横で、茜は暫く物思いにふけるようにその場に佇んでいたが、一つくしゃみをすると、「凶器は別の場所にあるわね。」とポツリともらした。
「ここにはないわ、恐らく、ね。」

 その言葉の通り、その日、河原から凶器が発見されることはなくもう一度、容疑者から話を聞く羽目に陥ったのである。





(あー・・・・・だるい・・・・・・)
 雨に濡れた身体を引きずって署に戻ってきた茜は、渡されたタオルでがしがしと頭を拭いながら自席に着いた。一日いっぱい雨の中で凶器を探していたのだ。身体が重くなって当然だろう。
 早く家に帰って暖かいお風呂にでも入りたい。
 ぼんやりと焦点の合わない目で机の上を眺めていると、不意に刑事課全体がざわざわするのに気付いた。
 何事だろう、と顔を上げると、茜をここまで現場にこだわらせた張本人が涼しい顔で刑事課に入ってくるのが見えた。
(げ・・・・・・。)
 立ち上がる課長が、何か挨拶をしている。それを横目に、茜はタオルをひっかぶったまま、こそこそと部屋を出た。

 牙琉響也検事。

 エースとして名高い彼は、ちょこちょこ組んで仕事をするのだが、茜は苦手だった。ガリューウエーブだとかっていうバンドをやってるのも気に入らないし、なによりちゃらちゃらした態度が嫌いだった。
 検事っていうのは、もっとこう、かっちりして、こう、ひらひらした人種がなるべきものじゃないのだろうか。

 それに。


 そうやって遊んでるように君が思ってる僕に、こんな指摘されるんだから、世話ないよね?


(ああ、あったまにくるっ!)

 休憩所まで逃げてきた茜は、どっかりとソファーに腰を下ろすと、だるそうに背もたれに身体を預けた。ふくれっつらで、この間検事に言われた言葉を思い返す。
 キチンと捜査したつもりだった、とある事件の被害者の家。
 そこにあった金庫を調べなかったことから、真実を見逃すところだったのだ。

 幸い、自分が立ち入りを許可した弁護士と助手(?)がそれを見つけてくれたから、冤罪を起こし、真犯人を取り逃がす、なんてことにもならなかったのだ。
 だが、それで響也の顔面に泥を塗ったコトになってしまった。


 本当にちゃんと仕事してるの?


 検事は、その件について課長と話をした後、現場主任の茜に笑顔で切り出した。


 いっつも不機嫌そうにしてるのは別に構わないけどね。僕は君達を信頼した上で仕事をしてるんだよ。
 手なんか抜かれたらたまったもんじゃない。


 法廷に立つときと同じくらい真剣な眼差しで言われた言葉は、いまでも茜の中で燻っていた。

 手なんか抜いてない、ていうか、むしろバンドと兼業で検事をやってる人に言われたくない。

 そんなような反論をしたところ、面白くなさそうに、呆れたように笑った響也に、「なら、その僕にまで指摘される君の仕事は手を抜いてないとそういえるの?」と切り替えされて、何もいえなかったのだ。


 それが、茜を今回の事件の現場に朝から晩まで縛り付けた理由だった。


 言い負かされたのが悔しいのではない。それもまあ、あるが、自分の現状を看破されたような気がして腹が立ったのだ。
 カガク捜査が出来れば、こんな所でこんなコトしてなんかいなかった。
 そんなふてくされた思いが、胸の内に燻っていて、現場に行くと不機嫌になった。
 ここはあたしの居場所じゃない、とばかりに。

 そんな根性で仕事をしている自分が、真実を見つけるために、懸命に仕事をしている響也にどんな風に映っていたのか、その時初めて茜は知ったのだ。

 響也は腹を立てていた。
 だから、ちょくちょく事件の現場に来ていたのだろう。

 茜の、仕事に対する姿勢を見破っていたから。

(今回・・・・・あのじゃらじゃら検事、来なかったもんね・・・・現場に・・・・・。)

 座ったソファーに、まるで沈み込んでいくような体の重さを感じながら、茜は自然と目を閉じた。
 それはつまり、多少なりとも、茜の仕事に対する態度が変わったことに気付いたからだろうか。
(あたしだって・・・・・カガク捜査が出来なくてもやれることは・・・・・。)

 ずぶずぶと、暗い闇の中に吸い込まれていくような感触に、茜は意識を手放していく。

(なんか・・・・・身体重い・・・・・。)


 そこで、ふっつりと茜の意識は途切れてしまった。








「ん・・・・・・・・。」
 次に目が覚めたとき、茜は酷く驚いた。目に見えるのは、普通の天井じゃなく、車のフロントガラスだったからだ。
 風が出てきたのだろうか、目の前にある、警察署の植木がびゅんびゅんとしなって、横に靡いている。ばしばしばし、とすごい音を立てて窓に雨が当たり、茜はあたりを見渡した。
 暗い闇に包まれた外では、濡れた丸い街頭の滲んだ輪が見える。車のエンジンは掛かったままで、視線を落としたハンドルの横には鍵がついていた。
 ハート型のキーホルダー。
「・・・・・・・・・・。」
 と、途端ドアが開き、一つの影が運転席に滑り込んできた。驚いた茜がシートベルトを握り締めて構えるのに対し、車の持ち主はいくらか雨に濡れた書類を手に、「酷いな、こりゃ。」と独り言をもらした。
 乗り込んできたのは、良く知る金髪に、良く知るシルバーアクセサリーの持ち主。
「け・・・・・・。」
「あれ?目、覚めたの、刑事クン。」
「検事!?」

 ついさっき刑事課にやってきた彼を、避けた記憶が蘇る。

「な、なんで!?」
 緩やかに車をバックさせて、駐車場から発進させる。所轄署の門を潜り抜けて公道へと出る車の中で、茜は慌てた。
「ていうか、え!?」
 何処に行くつもりだ!?

 見れば、自分のバックが膝の上においてある。

「牙琉検事、これは!?」
 どういうことですか!?という彼女の悲鳴のような声に、一度吹き出すと、響也は「それだけ元気なら病院は行かなくても良いかな?」なんて一人もらす。
「病院!?」
 目を白黒させて訊ねる彼女に、響也は「刑事クン、休憩所で寝てたの、覚えてないの?」と低く訊ねてきた。
「休憩所・・・・・ですか?」

 思い返し、茜ははっと思い当たった。

 響也が刑事課に来たから、大急ぎでそこを離れたのだ。そして、休憩所まで来て、ソファーに座って色々考え事をしていたら、急に意識がなくなったのだった。

 唇を噛み締める仕草を、ちらっと横目で確認し、響也は「思い出したようだね。」と溜息混じりに切り出した。

「君が、事件現場と容疑者の証言の矛盾を見つけた、って話を聞いてね。もっと詳しく聞きたいから探したら、ソファーの上でぐうぐう寝てると来たもんだ。」
「・・・・・・・・・・・。」
「幾ら呼んでも目を覚まさないから、急に気になってね。君の額に手をやったら、物凄い熱い。」
 風邪でもこじらせて倒れてるんじゃないかって、こうして病院に連れて行こうとしたってわけ。

 告げられた内容の情けなさに眩暈を覚えながら、茜は「ここまで検事が運んできたんですか?」と地の底から湧き出るような暗く、陰気な声で切り出した。
「まあね。」
「・・・・・・・・・・・。」
 まさか、この男に運ばれるとは・・・・・。
(不覚、だわ・・・・・。)
 額に手を当てて、ずぶずぶと暗く落ち込んでいると、「気分が悪いのかい?」と囁くような声で言われてしまった。
「ええまあ・・・・最悪ですね。」
 不機嫌絶頂でそう言うと、「やっぱり病院には行ったほうがよさそうだ。」と検事は一人納得してしまった。

(よりによってこの男に借りが出来るなんて・・・・・。)

 ずきずきと頭が痛くなる。眉間に皺を寄せたまま目を閉じると、再びあの、深くて暗い闇がずぶずぶと身体を覆い始めた。
 シートに沈んでいく気がする。

(なんか、頭も痛いし・・・・身体もだるいし・・・・最悪な気分だし・・・・・。)
 このまま不貞寝してしまおう。

 ここがどこかとか、隣に居るのが誰とか、そういうのを考える余裕もなく、茜はすべての現実から逃避するように、再び深い闇の中に落ちていった。
 どこか遠くで響いた、検事の「刑事クン!?」という酷く焦ったような声を耳にしながら。



 三度目が覚めた先は、病院のベッドの上だった。白い光の中に浮かぶ点滴のパックが空で、どうやらそれ一本分の間、ぐっすり眠っていたようだ。
 おぼろげながら、車から降ろされて、風雨の中病院のエントランスを潜ったのは覚えている。
 なんとなく診察を受けたのも。

 その後また、泥のように眠ってしまって、気付いたらこの状況だ。

(やっぱりあたし・・・・熱があったのか・・・・・。)
 今は割と身体は軽いが、それでも絶好調とはいえないし、このまま起き上がるのも億劫だった。
 このまま朝まで寝てしまおうか。

 室内にある時計を見上げてそう考えていると、不意に「点滴、終わったようだね。」と彼女をここまで運んできたと思しき声がした。
 入り口から、見慣れた検事が入ってきて、ナースコールを押している。
「点滴が終わったら帰って良いってことらしいからさ。」
 今日はもういいから、後日保険証もって会計に来いってさ。
 警察病院なのだろう。検事が色々手配してくれたのだと分かり、茜は先ほどよりは多少軟化した気持ちで「ありがとうございます。」と小声でお礼を言った。

 ふと、その台詞を随分長いこと彼に言っていなかったと、今更気が付く。

 看護婦に点滴の管をはずしてもらって部屋を出て、ロビーで薬を受け取る響也を見ながら、茜はぼうっとする頭でこれからの事を考えようとした。
 とにかく、明日は仕事には出られないだろう。点滴を受けた後、体温を測ったが、まだ38度も熱があったのだから。
 家に帰って、何か食べてそれから・・・・・。

 作るのが面倒で、パックのおかゆを買おうと、ぼーっとしながら考えていると、戻ってきた響也が何のためらいもなく、茜を抱き上げた。
 他の見舞い人や、病人らの視線を一身にうけるも、薬の利いている茜は、信じられないくらいの鈍さで気付かない。
 普段なら、こんなことをされば黙ってなど居ないのに、今は響也の胸元に寄りかかってうつらうつらしている。

 このまま、彼女の家につれて帰っても良いが。

「・・・・・・・・・刑事クン?」
 そっと名前を呼ぶと、熱の所為で頬を赤くした茜が、潤んだ眼差しをのろのろとあげて響也を見た。
「なんですか?」
 ぼうっとした眼差しは焦点を結んでいない。ぐったりと身を預ける彼女に、逡巡した後、響也は思い切って切り出した。
「よかったら、家まで送るけど・・・・・なんなら、今日は僕のところに泊まってくかい?」
「・・・・・・・・・・とまる?」
 言葉が脳内に染み渡らない。何度かその単語を繰り返してから茜は「とんでもないです。」と妙に間延びした声で答えた。
「でも、このまま一人暮らしの家に帰るのも、大変じゃないか?」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「自分の事、出来る?」
 甘い声で囁かれて、茜の中で弱っていた気持ちがぐら、と傾くのが分かった。

 確かに、一人にはなりたくない。

「でも・・・・・検事さんに・・・・頼るのはちょっと・・・・。」
 切れ切れに、熱い吐息で言われて、風雨の中なんとか車の中に彼女を降ろした響也が「こういう時こそ、甘えるべきじゃないの?」とかすれた声で諭した。

 そう。
 かもしれない。

 とにかく今は、何も考えたくない。
 だるいし頭痛いし、気持ち悪いし、気付くと喉も痛くなってきた。

 シートは据わり心地悪いし、どこかちゃんとしたベッドで身体が沈むほど眠りたい。

 何も考えずに。

「刑事クン?」
 そっと検事の掌が額に触れて、ドアップで彼の顔が目に飛び込んでくる。綺麗な顔立ちに、釣り込まれるようになりながら、彼女は不意に、彼から言われた言葉を思い出した。

「牙琉検事・・・・・・・。」
「ん?」
 心配そうに、彼女の瞳を覗き込んでいた響也は、ふと響いた彼女の声の真剣さに、目を見張る。
「私の今日の仕事・・・・・満足ですか?」
「・・・・・・・・・・・・。」

 大雨の中、朝から晩まで、現場に居て、躍起になって捜査をしていた。

 ふてくされているような表情の中に、微かに混じる真剣なもの。

 小さく笑って、響也はそっと、彼女の耳元に唇を寄せた。

「ああ。最高だね。」
「そう・・・・・ですか。」

 してやったり、と小さく笑う茜を響也は不意に、抱きしめたく思う。
 そして、初めて彼女に対してそんな思いを抱いたことに気付いて、驚く。

 良く見れば、彼女は随分と細く、華奢だ。
 その彼女が、雨の中どれだけ頑張ったのだろうか。

「今日はもう、ゆっくり休みな。」
 そっと頬に指先を伸ばし、触れた熱さに、響也は穏やかに言う。
「明日のことは、明日考えれば良いさ。」

 囁くように告げると、響也は彼女から離れた。


 彼女を連れて帰って、どうこうする気は全くない。
 ないが、連れて帰った彼女を介抱するのは悪くない気がした。

 ゆっくりと車をスタートさせ、再びまどろむ彼女を横に、響也はふと気付く。

 これはもしかしたら、深みに嵌ってしまったのではないだろうか、と。


(2008/08/04)

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