皆さんは東パキスタンという国を覚えていますか? 1947年、インド・パキスタンが分離独立し、東パキスタンと西パキスタンが誕生しました。その後、1971年に東パキスタンが独立して新しい国バングラデシュが生まれたのです。
7月11日、天候不順で参加者は多くありませんでしたが、10時半過ぎ、ジアウルさんの優しい語り口で話が始まると、緊張感が徐々に薄れ、穏やかな時間が流れていきました。
自然の恵み豊かな国、深い緑と水に恵まれたバングラデシュには広大なマングローブの森があり、野生のタイガーが生息しているそうです。
面積は日本の2/5ではありますが、人口が約1億3000万人。皆、目を丸くして「へえ〜」。しかも人口の増加率が毎年1.5%。バングラデシュにとって大きな問題のひとつになっているそうです。また、飲料用として使われている地下水に多量の砒素が検出され、多数の砒素中毒患者が確認されています。これも大きな問題になっています。
識字率は47%とまだまだ低いのですが、政府は教育の改善に努め、女子は初等教育から8年間無償で教育を受けられるそうです。これは、子供は母親と接する時間が長く、母親からの影響が大きいので、女性に教養をつけることが大切という考えから生まれた制度だとか。(全員、納得)
ところで、バングラデシュには、“Mother Tongue Day”(2月24日)という母語記念日があるそうです。これはベンガル語を国語とするための大衆運動が起こった時、多くの死傷者を出す結果となりました。この運動を記念して誕生した日なのです。言葉を愛する気持ちは国への愛の強さ。日本語が乱れつつある昨今、考えさせられる出来事でした。
和やかな雰囲気の中、活発に質疑応答がなされ、時間が経つのを忘れそうでした。
とても若い国・バングラデシュが今後どう変身していくのか楽しみですね。