
骨粗鬆症の早期発見や予防対策をおこなう上で、骨強度を知ることが有用となります。しかし現在この値を測定することはできないため、骨強度の指標として骨塩量が一般的に測定されています。
この検査では骨量減少、骨密度の経時的な変動、骨折の危険性などを早期にチェックできます。
利き腕と反対側の手首で骨密度を測定します。検査は数分で終ります。
☆☆ 骨粗鬆症とは? ☆☆
骨粗しょう症とは、単位体積当たりの骨量が減り、微細構造が、破綻を来たして、その結果、骨がもろくなり骨折を起こしやすくなった状態をいいます。骨粗しょう症が進行すると、大根に鬆(す)が入ったようなスカスカの状態になるため、骨全体がもろくなり骨折しやすくなります。
●中高年の女性に多く見られるのが特徴です。これは骨量が性ホルモンの分泌に大きく影響されるためです。女性は早い人で40才代前半から、女性ホルモンの分泌が減少していき、女性ホルモンの減少と並行して骨量も下がっているのです。骨量が大幅に減少すれば、骨粗しょう症の危険性はそれだけ高くなります。男性の場合も、老化と共に骨量に影響する男性ホルモンの分泌は減っていきますが、急減することはありません。
●骨粗しょう症が起こる原因で
最も大きな危険因子は「遺伝的な体質」です。骨粗しょう症の75%は遺伝子で決まると言われています。閉経や加齢によって骨量は減少していきますが、これは老化現象で誰にでも起こります。しかし、遺伝子を受け継いでいる人は、体の生理現象に対して非常に感受性が強く、骨の減少が異常に早く進むことがあります。また小柄で痩せている人、または両親や近親者に骨粗しょう症になったり、骨折を繰り返している人の体質を受け継いでいる人も骨粗しょう症に罹る危険性は高くなります。
●またカルシウムの摂取量などの後天的な環境因子「偏食やカルシウムの摂取不足」「運動不足」「アルコールやコーヒーの多量摂取」「喫煙」「日光に当たらない」などがあります。大きな要因となるのは、カルシウム摂取不足で、食事からのカルシウム摂取が少ないと健康な骨を作れないばかりでなく、骨は弱くなっていきます。その他、何らかの病気が原因でなることもあります。このケースでは、若い人や男性でも安心できません。

上の検査データでは a:正常範囲 b:注意範囲 c:骨密度減少範囲 となります。
56歳の方の場合、赤い線と交わる5本の黒い曲線があります。これは年齢別骨密度データの最高値と最低値を5つに分けたもので3本目の曲線が平均値となります。
測定値 * は上から二本目の75%ライン付近にあります。これにより同じ年齢の方の平均値(3本目のライン)と比べ骨密度は高いといえます。
同様に80歳の方の青い線場合を見てみると、中央の50%ラインに測定値 * があります。
一見、同じ年齢の方の平均値なので大丈夫そうに見えますが、 同時に c:骨密度減少範囲 にも入っています。
高齢になれば骨密度が減少するのは当然で、同じ年代と比べ許容範囲内であっても全体としては骨密度が減少しており注意が必要です。
骨粗鬆症は背中や腰の痛みだけに終わらず、骨が脆くなっているために骨折しやすくなります。高齢者の骨折は寝たきりや痴呆につながる大きな原因となり、骨粗鬆症は脳血管障害についで寝たきりの原因で第2位を占めています。
健康で活動的な老後をおくるために、若い年代からの骨粗鬆症に対する予防対策や発見が大切です。