燕岳(2763m)

平成17年5月28日(土) 晴れ

 糸魚川経由で国道148号木崎湖入口の信号を右折し、安曇野アートロードを走る。途中幾つかの美術館前を通り、木崎湖入口から約50分ほどで集合場所の有明荘に到着。集合時間まで時間はたっぷり、登山準備をしながら青空の眩しさと新緑のシャワーを浴び気持は高まっている。今回は燕山荘主催の春山登山教室に参加。昨年11月の燕岳が目に浮かぶ。さて春の燕岳はどんな姿で出迎えてくれるのだろうか・・・。


 有明荘にてガイドのM氏とHさんそして参加者4名と挨拶を交わし、ストレッチと燕山荘オーナー赤沼氏推薦のスクワット30回で準備体操完了。歩いて中房温泉登山口まで。カラマツの新緑が綺麗で眩い!
8:50〜中房温泉登山口スタート!スキー以外の登山は半年振りだぁ〜!
  
 中房温泉登山口の標高は1462m。春まだ浅い木々の芽吹きは柔らかい萌黄色だがカラマツの緑がそれはそれは綺麗!疲れない歩き方で歩幅は狭くゆっくりと登る。第一ベンチまでおよそ40分のペース。
9:30〜第一ベンチ到着。休憩は必ず腰を下ろす。
  
        第一ベンチまでもう直ぐ!                           ガイドのHさんとM氏    
 第一ベンチを過ぎ登りながら上を見ると、オオカメノキの白い花が咲いている!花の名前の由来は葉っぱが亀の甲羅に似ているから。第二ベンチまでもやはり40分ペースで登る。第二ベンチからはイワナシやバイカオウレンの花々が出迎えてくれた。ここまで登山道に雪は全く無い。
  
          オオカメノキ                               バイカオウレン
11:00〜第三ベンチ到着。ここから登山道には雪が・・・。でもアイゼンは着けない。ピッケルのみ携行。
  
          第三ベンチ到着!                              登山道にようやく雪が・・・。
 第三ベンチから山頂直下まで登山道に雪がある。気温が上がっているので、休んでいると汗の匂いに小さな羽虫が寄ってくる(涙) 虫除けスプレーはまだ必要ないと思っていたのに失敗。わりと虫に好かれるみたい。
 ここからはピッケルを使い、キックステップ、トラバースでの足の運び、雪面に対して登山靴をどのように接するか等を登りながら伝授。次の休憩ポイント富士見ベンチ目指し雪の登山道をもくもくと登る。
 雲が厚く富士見ベンチでは残念ながら富士山を眺めることは出来なかった・・・。
12:50〜合戦小屋到着。ランチタイム(^^)
  
 昼食終了後、アイゼンを着け合戦小屋の正面の斜面で滑落停止の訓練。ピッケル無しの滑落停止方法とピッケル、アイゼンでの滑落停止の方法を教わり実践。ピッケル使ってもなかなか一回では止まらず・・・。ずるずると下がってしまう。グリセードとピッケルでの制動など一時間ほど訓練を受けた後、アイゼンを着装したまま登る!そして青空からだんだんと曇り空に。
15:00〜稜線に出る。やはり曇り空になってきた。
 
15:20〜合戦の頭に着く。ぼわぁ〜とした空模様ではっきりしない。
  
 曇り空で表銀座の稜線はまるで墨絵のような感じ。燕岳と北燕岳も見えるが・・・。燕山荘からあの綺麗な燕岳の姿は見られるかしら?
そしてこの時期はまだ冬道ルートのため11月と同じく燕山荘の裏手に出る道を歩く。
  
        有明山をバックに                               山頂直下までもう直ぐ! 
16:30〜無事に燕山荘着。到着と同時にガスに覆われる・・・残念。
  
  お疲れ様〜小屋着!燕山荘初めてのK夫妻                     つかの間の燕岳のお姿

 小屋に着くと辺りはガスに包まれ乳白色状態(笑) 期待した燕岳の姿はガスの中だった・・・。フロントで宿泊の手続きを取り部屋に案内される。なんと6畳近い部屋に一人!ひょえ〜凄い!お布団がたっぷりと積み上げてある。早速着替えを済ませ乾燥室で手袋などを乾かす。夕食まで時間があるので窓の外を見たら・・・燕岳が姿を現した!直ぐにカメラを持って外へ!ホントつかの間の出来事。山では撮る時に撮っておかないと駄目だ。それにしも寒いなぁ〜。アンダータイツを持ってこなかったのは失敗。北アルプスだもんね。下半身がひえひえ〜。

 夕食は6時から。参加者とガイドのお二方と楽しい食事を共にする。ハーフの『TUBAKURO』ワイン(1200円)を飲む。あぁ〜幸せな気分(^^) 夕食後は今日の反省会。そして9時消灯・・・広い一人の部屋で敷布団を二枚敷いての就寝。おやすみなさ〜い。

平成17年5月29日(日) 曇りのち晴れ

 朝4時過ぎに目が覚める。思わず窓の外を覗いてみるが・・・。ガスで真っ白。ご来光は駄目かしらと思いながら布団の中でゴロゴロしていると、辺りが騒がしくなってきたので再び窓の外を・・・。おぉ〜ガスが晴れて燕岳が姿を現している!早速カメラを持ちダウンを来て散策に出る。
  
     お菓子の家のような燕山荘とテント場                      日の出前の燕岳  
  
        槍ヶ岳遠望                                   燕岳と小屋前の雪庇
6:30〜朝食後燕岳を目指し歩き始める(^^) どんどん晴れて頂戴!
  
            燕岳へ                                自然の芸術作品  めがね岩
7:00〜燕岳山頂♪
  
          山頂から北燕岳                              標識柱(重さ60キロ)

 燕岳山頂はガスで残念ながら眺望がイマイチ・・・。登りながら湯俣温泉がガスの切れ間から見えたが高い山々は良くは見えなかった。花崗岩の山肌は砂礫で歩いても靴が汚れず快適(^^) なんて綺麗な山肌なんでしょう!そして自然が作り出した数々の芸術作品!しかし残念ながら悪戯書きが・・・。時とともに消えるのを待ちましょう。ガスが出ているので雷鳥のお出まし?に期待するが遇えなかった。でもガイドのHさんが雷鳥の鳴き声が聞えたと!雷鳥の鳴き声は蛙に良く似ているらしい。夏は燕岳〜北燕岳の稜線歩きは、斜面一面にコマクサが咲き乱れる。そしてキバナシャクナゲも蕾をつけていた(^^) 下山は西斜面ルートで戻る。 
  
     自然の芸術作品 イルカ岩を眺めながら                    西斜面のルートで
8:30〜下山開始・・・できればず〜と居たい(笑)
  
        ガスでバックが見えず残念                     槍を眺めているゴリラ岩ともお別れ・・・。
 燕山荘のオールスタッフに見送られて・・・下山開始。何時もの事ながら、まだまだ居残りたい気持。芸術作品ゴリラ岩を眺めながら燕岳そして燕山荘ともお別れ。また登って来るね!途中グリセードの練習をしながら下るところも。
  
 9:45〜合戦小屋着。美味しいコーヒーを頂戴し小休憩。ここで小屋の仕事が待っているガイドのM氏とお別れ。
10:20〜小屋を後にする。ここからはアイゼンをはずしての下山。第三ベンチに着くまで皆かなり転んでしまった。下りは慎重に!
11:15〜第三ベンチで最後の休憩。
     
 沢山のオオカメノキの白い花を眺めながらの下り。昨日は咲いてなかったミツバオオツツジやイワカガミのピンク。そして登りでは見ることの出来なかった、谷間に咲く大きなアズマシャクナゲ?ホンシャクナゲ?を遠目に眺める。大輪でとても綺麗。望遠が効くデジカメなら撮影出来たのに・・・。カラマツの緑そして中房川の清流の音が聞こえると中房温泉登山口はもう直ぐだ。
  
          ミツバオオツツジ                            オオカメノキとカラマツの新緑
13:05〜中房温泉登山口着!お疲れさま〜
 萌黄色の中房温泉登山口

 楽しい燕岳の山旅!ガイドのお二方そして参加者の皆様お世話になりました!また登ります燕岳!