未丈が岳(1552.9m)

平成18年10月22日(日) 晴れ

登り ナキ沢駐車場(6:35)〜三ツ又口(7:05)〜974mピーク(8:20〜8:35)〜山頂(10:35〜12:15)
下り 山頂直下草原(12:15)〜974mピーク(13:50〜14:05)〜三ツ又口(14:55)〜ナキ沢駐車場

 泣沢待避所の看板を目印に奥只見シルバーラインを慎重に走り進む。あっ!アレだったね・・・。注意してたにもかかわらず、お約束のように少し通り過ぎた。後続車が来ないか確かめてわずかにバック・・・。大きなシャッターを開けてもらうと、パッと明るく開け意外にも広々とした車道があった。シルバーラインを通るたびに気になっていたシャッターの向こう側についに出た!再び車を走らせ少し進むと広いスペースが待っていた。県外ナンバーの車が一台。彼らはそうそうに仕度を整え歩き始めた。足元は長靴だ!やはり渡渉があるからだろうか・・・。


 軽いディーパックの登山者と日帰りなのに何故か大きなザックの登山者・・・。
でっかいザックに何が入ってるの?ザックだけが大きいの・・・。
休憩用のロールマットをどうするか、悩んだ末にザックにくくりつけ出発!
歩き初めて直ぐに渡渉。以前はパイプ式の橋があったらしい・・・。
苦手なへつり道もあるが、気持ちの良いブナ林もある。
歩き始めて20分程で再び渡渉。
渡渉は小さい沢を含めて4回。
対岸に渡り鎖を使い登る。
川の流れは速かった!

黒又川に掛かる橋

さらに10分程進むと黒又川の橋。
踏み板は網状になっておりスケスケで下が見える。
そして、なんと橋が曲がってる!大雪で曲がったのだろうか・・・。
橋を渡ると三ツ又口小屋跡に出る。

黒又川

三ツ又口小屋跡付近から未丈が岳の尾根に取り付く。山頂まで一本道!
キタゴヨウマツ並木の気持ちよい尾根歩きが続く。
右手に荒沢岳が見え始めた!

遠く荒沢岳

キタゴヨウマツの並木

お天気も良く写真をパチパチ撮りながら歩く。
なかなか足が前に進まない。
駒ヶ岳と中の岳も綺麗に見える!青空が広がってる。

中の岳(左)と駒ヶ岳(右)


駒ケ岳がだんだん大きく見えて来ると974mのピークに着いた。
山頂の方を眺めながらパンを食べる。雲ひとつない良いお天気だ。
人の気配を感じ振り返ると一人の女性が静かに登って来た。
最初の沢で転び一旦引き返したがやはり登って来たと言う。

974mピークから山頂へ続く尾根

松ノ木ダオ付近の黄葉

974mのピークの左側をへつるように下ったところが松ノ木ダオ。
ここからブナ林の登りが始まる。

黄葉

紅葉
最初は緩やかなブナ林をひたすら登る。
駒ケ岳と枝折峠を背にして・・・どんどん高度を上げる。
ブナから潅木に変わり左手に三ツ岩が大きく見える。その奥に毛猛山や浅草岳が見えた。
右手は荒沢岳、中の岳、駒ケ岳が見え素晴しい景色と山の海!

未丈が岳へ

右奥に毛猛山 (撮影:松本)

左から荒沢岳、中の岳、駒ケ岳 (撮影:松本)

登山道の左側は切れ落ちた場所が所々にある。
踏み外さないように急峻な道を慎重に歩く。
やがて丈の長いネマガリタケをストックで祓いながら進むと狭い山頂にヒョコリ出た。
山頂は狭く周りはネマガリタケが生茂ってる。
でも360度のパノラマだ。
尾瀬の燧ヶ岳も綺麗に見える!

倒れそうな山頂標識

ところで、山頂の草原は何処にあるの?
こっちだよ・・・。
ネマガリタケの藪を少し下り東斜面に出る。ぱぁ〜と開けた!
目の前は黄金色の絨毯が広がっていた。
狭い山頂とは別天地。
まるで天国を思わせる!

黄金色の絨毯 (撮影:松本)

あら、スキー場が見える。奥只見丸山スキー場だ!
山座同定は出来ないが南会津の山々が一望。
眩しい眺めが広がる。
陽射しが暑くビールが飲みたいくらい・・・。残念ながらビールはない。
素晴しい景色を眺めながら山頂でゆっくり過ごす。
二組の登山者が登ってきた。
今日は7人の登山者だ。朝の長靴の二人は何処に?渓流釣だったのか?
秋色の草原で至福の時を過ごす。
12時を過ぎた頃下山の準備をして、再度草原を写真に撮る。
ニッコウキスゲの咲く頃にまた訪れてみたい。


急峻な下りは気を抜かず枯葉で滑りそうな道も慎重に歩く。
潅木帯からブナ林に入るまで足早に下る。
二人の登山者が大きなブナの木下で休んでいた。
今日はこの辺りでリタイヤのようだ。
新潟から来たベテラン登山者達は、明日もその次もず〜と休みだと話す。
彼等と前後しながら下る。ブナの黄葉で顔が黄色く染まるようだ。
サラサラに乾いた落ち葉が歩く足に気持ち良い。

眩いブナ林

落ち葉の絨毯

松ノ木ダオの鞍部まで下り974mのピークへ登り返す。
未丈が岳を眺めなが らオレンジケーキとコーヒーで一休み。
ベテラン登山者から、昔は枝折峠から未丈が岳へ道があった事を聞く。
かつて湯之谷村の人は、只見水系の大鳥方面へ未丈が岳を越えて行った。

快適な尾根歩き


未丈が岳

展望の利く尾根道から未丈が岳を何度も振り返る。
気持ちよいキタゴヨウマツの尾根を歩き、御神楽沢や黒又川の水音に耳を澄ませる。

恐々・・・渡渉

渡渉を繰り返しへつり道を歩く。
山から水が湧き出て道に流れ出ている場所も幾つかあった。
ひんやりした林を歩きススキが西日に照らされ輝いているのを遠く眺めている。
やがてナキ沢の広場に着いた。
入山者9人の静かな山歩き。
花咲く頃に再び!