黒斑山(2414m)
平成17年10月23日(日) 晴れ
登り 車坂登山口(9:52)〜黒斑山(11:52)
下り 黒斑山(13:00)〜車坂登山口(14:15)
目的地の天気予報は一日雨だけれど・・・行ける所まで行ってみよう。車窓から遠く眺めると重い雨雲が山々を覆っていた。どうもあの雨雲は上がらない感じだ。時間はまだ早い右に曲がれば・・・。
冷たい雨の降るなかロングコースは辛い。まして2000m級の山々は雪の予報が出ている。少しでも予報が良いエリアに変更して、お気軽コースを満喫しよう!そう決まれば決断は早い。右に曲がらず左へとハンドルを切る。
度重なるハプニングを乗り越えて、国道から見えた冠雪の浅間山は、数年前に軽井沢を旅した時からず〜と見たかった光景。もっと近くで憧れの景色を堪能したい!と強く強く願う。
この時間からでも登る人は多いんだね!時間は掛からないの?急遽変更した山のため地図もなく登山時間すら分からない。車坂の駐車場には既に沢山の車が止まっていた。同じように登山準備をしている人も多い。それにしてもスタートから雪道歩きとは・・・。
雪が降るとさすがに寒い!さらに強風で飛ばされそうだ。まだ身体が寒さに慣れていないから非常に寒く感じる。アイゼンは車に置いてきたが失敗だったかも・・・。
風も強いが雲の流れも速い!お願いこのまま晴れて頂戴!浅間山のお姿を見るまでは雲よかからないで。何時もより早いペースでがんがん歩く!
地図もなく下調べも全くしてない山それは『黒斑山』・・・こんな登山は初めて。黒斑山で思い出すのは『トーミの頭』これだけだ(笑) 大丈夫かしら?老若男女がどんどん登っているからどうにかなるんじゃない・・・。こんな気持で登山しちゃいけません。でも、登ってる。 青空がどんどん広がり風もおさまって来た。初冠雪の景色はやはり初々しく眩い。 |
雪化粧 |
カラマツが続く山歩きはなんとなく庭園を歩いている気分。勇んで歩いていると家族連れのパーテーが一組。『最初はゆっくり。もう少し登るとまた下るんだよ。』とおじいさんが孫に話しかけていた。予備知識がないのでこの言葉も大事!そうか下るのか・・・。 年配者20名程の団体が先をゆっくり歩いている。彼らは最初のピークを越えて直ぐに休憩をとった。こちら浅間山が見たいのでノンストップ! 最初のピークは車坂山だった・・・。 |
向こうの山々は・・・。 |
地図が無いとやはり不便→当たり前!ここは何処?私は誰?・・・状態で山の位置が確認できない。目指すは黒斑山これだけは分かっているがなんとも心許ない。 車坂山を下りガレ場を登るとシラビソの林に入る。雪のため早くもクリスマスを思わせる雰囲気。ガレ場の岩には小さなツララが出来ていた!う〜寒い寒い。 |
空が心配 氷柱 |
ガレ場を登り雪を付けたシラビソの間を歩く。このシラビソも真冬にはモンスターになるのだろう。シラビソの緑に雪の白さが綺麗なグラデーションになっている。初冠雪に歩けるなんて幸せ!嬉しくてたまらない(^^) 早くも登山者が下って来た!『初冠雪で今日の浅間山は素晴らしいですよ!最高の登山日和です!ここから20分くらい登れば浅間山が見えますよ。』と教えてくれた。どうやら雲はなく、はっきりと浅間山は見えるようだ!後20分であのお姿が見られると思うとドキドキする。 |
ず〜とシラビソ シラビソの小道 |
あれが黒斑山? |
高峰山&籠の登山 |
歩き始めて丁度一時間程で風もなく穏やかになった。振り返ると遠くの山々まで綺麗に見える!北アルプスかな・・・?左手を見れば浅間山がチラリと顔を覗かせている!見えた見えた浅間山!雪であの縞模様が綺麗だ〜。そしてもうチョッと登ればピーク。(そこは赤ゾレの頭だった) ピークに出る手前にカマボコ型の避難小屋が右手にあった。 赤ゾレの頭では沢山の登山者が浅間山を眺めていた。初めて眺めるこの光景はまるで浮世絵のようだ!今日はここ浅間山にして正解だった!ここからは左に巻きながら下り鞍部にでる。岩のゴロゴロしたところを登るとあの『トーミの頭』にでる。今日のコースで聞き覚えのある名前はここだけ・・・。 |
浮世絵のような浅間山 |
赤ゾレの頭をバックに |
トーミの頭より黒斑山 |
浅間山外輪 |
トーミの頭からは黒斑山が綺麗に見えた。もちろん浅間山も凄い迫力でどっしりと構えている。下を覗き込めばカラマツやシラビソなどの針葉樹林が点在し、そのまま浅間山の裾野に這い登るように続いている。まるで箱庭だ。黒斑山から続いている外輪山の稜線もよく見える。時たま浅間山が噴煙を上げる。 左側は樹林帯が広がり右側は切れ落ちた断崖。ここからは浅間山を眺め何枚もの浅間山の写真を撮り続けて歩く。決して飽きる事の無い景色。 トーミの頭から20分ほどで目的地黒斑山に到着。縞模様の新雪の浅間山を拝むために登って来た!浅間山は眺めると言うより、ここからは拝むと言う方が当てはまる。時間が経つのを忘れるような一時。 |
急遽変更した山旅。それにしてもラッキーとしか言いようがない。こんなにも素晴らしい光景がみられるなんて!浅間山ばかり飽きることなくもう何枚もカメラに納める。(しかし、自宅に戻れば良い画像はない) 浅間山を拝みながら昼食。食後のお菓子は大和屋の『栗甘味』 お抹茶を持参しなかった事を大いに悔やむ。しかし恐るべし大和屋コーヒーにもグッド!食べ終えるとまた飽きることなくカメラを手にする(笑) 初冠雪と言え風もなく、そう寒く感じないのは陽射しが強いからだろう。浅間山の縞模様もだんだん薄くなってきた。そろそろ山を下りなければならない。 |
トーミの頭より |
黒斑山を後にしてトーミの頭でまたまた浅間山撮影・・・。だってだってしょうがないでしょう!(笑) もうこれで十分なんてありえないから・・・。とは言え、そろそろ撮影も終わりにして一路赤ゾレの頭へ向う。しかし途中で『中コース』なる看板を発見!登りには全く気が付かなかった・・・。だって右側の浅間山ばかり見て登っていたから(笑) 中コースも同じ車坂登山口に続いている。それなら、来た時と違うコースで下ろう。赤ゾレの頭を目の前にしてコースを変更。右に入り針葉樹林の登山道を行く。登りに使った表コースに比べ登山道は緩やかだ。しかし眺望はない。 |
ダケカンバ? |
眩い黄葉 |
ツガの原生林? |
途中葉を落としたダケカンバの木々が晩秋を思わせた。目の前は車坂峠とスキー場そして高峰高原の山々が連なって見える。ツガの生い茂る道はとても緩やかで、やがて木々は黄葉したカラマツ林に変わると車坂の駐車場に着いた。 |
車坂峠 |
浅間山に夢中の一日!そう言えば遠く富士山も見えていたのだ・・・。 |
漫画地図でも欲しかった! |