浅草岳(1585.5m)

平成18年3月11日(土) 晴れ

登り(休憩含む) ホテル大自然館前(7:15)〜早坂尾根〜山頂(12:00)
下り(休憩含み) 浅草岳山頂(12:10)〜嘉平与のポッチ〜ヤジマナサワ滝尾根〜ホテル大自然館(14:00))

 7時にホテル大自然館前で待ち合わせ。6時半過ぎに到着。既に車が一台やはり山スキーのようだ。後続車も同じく。守門大岳や鍋倉山に比べたら登山者は少ない。それにしても、豪雪地!聳え立つ雪の壁が見事だ。
 森林インストラクターでもある民宿の主に山スキーガイドをお願いし、早坂尾根から浅草岳を目指すロングコースの山旅・・・。


 7:15〜先週に引き続き今週も晴れの山歩きが楽しめそうだ!青い空に白い山肌が際立つ。生い茂るブナの木々に少しばかり春らしさが感じられる。天候もよくガスも無いので早坂尾根を案内してもらう事になった!
 ホテル大自然館前の最終除雪地点から林道歩きが始まる。浅草岳登山口まで続くこの林道はもう何度も車で通っている。見覚えのある景色を確認しながら林道をひたすら歩く。林道にはカンジキやスキーのトレースの他に兎やカモシカなど動物達の足跡も沢山あった。ふと近間の山を見上げると、カモシカが私達を見下ろしていた。
 
長い林道歩き                           遠く浅草岳
 雪の上にオレンジ色の染み???『あれは兎のフェロモンですよ』と教えてもらう。ループを描いたように付いている足跡は兎の番いの物らしい。杉の雌花、雄花なども教わる。森林ストラクターによる自然観察ガイド山歩き!
 エコミュージアムに続く道を過ぎた辺りで浅草岳の姿が見えた!なんて遠いのだろう・・・。小さく見える浅草岳!たどり着けるのかしら?『ここを過ぎてもう少し行くと林道から外れますよ』とコース案内を受ける。
 林道から外れ沢に入ると風もなく穏やかで、シャツ一枚でも暑く汗ばむ。気温が高くなっているようだ。遠くに目指す尾根が見え始めた。

 
頑張って登る                               チョッと一息
 歩き始めてから2時間近く尾根の稜線が見えた。そろそろ本格的な登りが始まる!ジグザグにスキーを進め、高度を上げて行く。時折吹いてくる風が気持ちよい。左足の小指が靴に擦れて少しばかりヒリヒリする。
 尾根に上がり小休止し、目の前に広がる山の海を眺める。粟ヶ岳などの山々を雪面にストックで描き説明を受ける。

尾根筋を振り返る

ブナ林
 尾根筋を歩き最後のブナ林を登りつめると突然目の前が開け大自然のゲレンデがそこにあった!その先に目指す浅草岳がまだまだ遠くに座っている。
 『どうですか?この景色は?』と誇らしげに彼は言う。なんて雄大な素晴らしい光景そしてメルヘンをも感じる。このゲレンデを登ると真平らな雪原歩きがとめどなく続き、目指す浅草岳はまだまだ遠い・・・。

早坂ゲレンデ

どこまでも続く雪原
 浅草岳はそう簡単に近づかせてくれなかった・・・。前方に単独のスキーヤーが登っているのが見えた。さらに前山の稜線を歩いているスキーヤーも見える。振り返ると真っ白な守門岳が綺麗!守門大岳は賑わっているだろう。
 早くも一人のスキーヤーが大きくターンしながらこちらに滑り降りてくる。『山頂まではもう直ぐ20分位ですよ』とスキーヤーは言った。

守門岳
 20分登っても山頂どころではない(涙) 風も強くないり鼻水との戦いが始まった。最後の登りは少し進んでは休むを繰り返す。

今度こそ!
 前方に見覚えのある看板が見えてきた!今度こそ山頂だ!スキーヤーに『後20分位ですよ』と言われてから約一時間!やっと山頂にたどり着いた。時間はジャスト12時歩き始めから4時間45分を要した。山頂からは春の陽気で少し霞がかった景色。田子倉湖の翠色も見える。山頂の祠も出ており雪は少ないようだ。
 12:10〜風も強いので直ぐにシールを剥がし滑り降りることに。しかし、この雪では思うように滑られない。重い雪での滑りは、大また開きのハの字となる(笑) さらに右足の腿が痙攣を起こしてしまった。
 山頂〜前岳と滑り嘉平与のポッチ前衛ピークが尾根の合流で隣が桜曽根無雪期登山道。左の尾根にに滑り込む。悪雪にも関わらず華麗なる滑りの民宿の主!
 悪雪をどうにかハの字でスキーを操る。この滑り方では足に負担が掛かり大変。しかし、情けないかなどうしようもない。ようやく風の当たらない尾根で昼食タイム。ビールで乾杯し前方の尾根に目をやると、二人のテレマーカーが登り返したりして遊んでいた。最後にウイスキー入りのコーヒーを飲み滑る準備に取り掛かる。
 
前岳を滑る                                  鬼が面方面

なだらかな尾根沿い
 
 先に二人のスキーヤーが滑り降りて行く。暫くはなだらかな尾根滑りが続き、途中一ヶ所だけ急な斜面があり苦戦。しかし雪質がよければ楽し山スキーコースだと思う。聞けば毎年4月に行なわれるヘリスキーもこのコースを滑る。程よく滑り林道に出る辺りで、今の時期にしか見られない白崩滝を教わり眺める。最後はまた林道を滑り終点のホテル大自然館へ。
 天候と浅草岳周辺を知り尽くした名ガイドに恵まれ充実のBCスキー!また滑りたい浅草岳!