まもって守護月天!

(桜野みねね/エニックス)


エニックスの少年ガンガン誌上でブレイクし、CDドラマ、アニメ化と展開していった、桜野みねね先生の代表作です。

私は、この作品が、今のように大ヒットする以前、連載開始当初からのファンなので、大ヒットして嬉しいような寂しいような・・・そんな気持ちです。

特にアニメ化については少々「???」な所もあったのですが、まあ、原作とアニメは別物ですものね。

主人公の太助君は、特殊な家庭環境(父親が冒険家、母親が海外でボランティア活動に従事、姉も冒険家)で育ったため、中学生にしては非常にしっかりした少年です。

普通、中学生の息子一人残して他の家族が全員海外・・・という状況があるはずが無いだろうという事は、この際置いておいて、ともかく、しっかりしてはいるものの、どこか孤独感に苛まれていた少年のもとに、月の精霊であるシャオリン(シャオ)がやってきます。

父親が送ってきた支天輪から出現したシャオは、彼女を召喚した、心の清らかな主を、外敵から守る事を使命としていました。

しかし、時は現代。太助の命を脅かす外敵は存在せず、太助自身も、シャオに帰るように言います。

ですが、太助の心を孤独から守るために、シャオはこの世界に留まる事を決意するのです。

物語が進むに従い、月の精霊として恋愛感情を持たなかったシャオが、太助に対して淡い思いを抱いていくようになります。

初めての感情に戸惑うシャオ、シャオに恋心を抱きながらも精霊の主という立場に悩む太助。

二人を取り囲むサブキャラクターとのやり取りの中で、太助はシャオの戸惑いを振り払う為、自分の気持ちをはっきりと打ち明ける事を選びます。

当初は、シャオの力に守られる事が多かった太助が、今度はシャオの心を救おうとする為に、頑張る姿には、彼の成長をうかがう事が出来ます。

現在連載は中断している状態ですが、2年先、3年先でもいいので連載が再開される事を待ち望んでいます。

登場したキャラクター達に、それぞれの決着をつけさせてあげてほしいものです。

※月刊コミックブレイド(マッグガーデン刊)にて連載再開!!


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