改造人間の愛について


まず、私としては精神的な「愛」というものと、生殖衝動から来る肉体的な「愛」という点から考えてみたいと思います。

精神的な恋愛感情というものは、やはり改造人間となっても存在するように思えます。

完全に洗脳、あるいは脳改造されたのならいざ知らず、以前の記憶・そして感情を有するライダー達は、喜怒哀楽の感情と共に、愛情も持ち合わせていますよね。

愛にも、色々なものがあると思いますが、子供たちや友人、動物等に対する愛情とは別に、恋愛感情を持ち合わせていても不思議ではないと思います。


同様に、過去の記憶等を有する故に、性的な欲求ももちろんあるのではないかと考えられます。


そうなると、問題になってくるのは、その性的な欲求を満たす為の機能が、改造後の身体に有るのか否かということになってくると思います。

このことを考えるのならば、各ライダーの改造手術のタイプを考察せねばならないでしょう。


● 1号、及び2号の場合

生化学者である緑川博士の理論の下、改造された1号、及びその発展型の2号。劇中、また各種資料から推測するに、機械的な改造だけではなく、生物工学的アプローチが施されているのではないかと思われます。

戦闘用サイボーグとして、生殖能力が不用と判断されたのなら、それらの機能が排除された可能性は十分ありうるかと思われます。

もし、生殖能力が残されていた場合、次に問題となるのは、改造の際に遺伝子に細工が施されたか否かだと思われます。

遺伝子の強化、改造が施されていた場合、当然ながら精子にもその遺伝情報が組み込まれるわけですが、その強化が、あまりにも普通の人間とかけ離れていた場合、普通の女性の卵子との受精は難しいと思われます(相手がそれに適応できるように強化された卵子を持っていれば話は別ですが)。・・・また、仮に受精し、無事に出産できたとしても、それはミュータントとなるわけです。その時にどのような成長を遂げるかは・・・残念ながら想像は出来ない・・・というよりもあらゆるケースが考えられて絞り込めないといえます。

逆に、遺伝的に全く手を加えられておらず、生物工学的なものがあくまでも身体能力の強化のみならば、遺伝情報そのものは、改造前のものと同様と考えられます。この場合、ごく普通に生殖が可能で、誕生する子供も普通の人間となるでしょう。


● V3の場合

1号、2号によって改造されたV3は、系統的には緑川型改造人間の発展型であると推測できます。
この為、上記の1号、2号の場合に準拠すると考えられます。


● ライダーマンの場合

失った、右腕のみを改造し、他の部分は普通の人間と変わらず、強化服を身にまとって戦う彼の場合は、普通の人間と全く変わらないかと思われます。

ただし、SICのストーリーや、あるいは一部で噂されているように、再登場時の彼が強くなっていた事を改造手術を受けた為とするならば、その改造の種類、あるいは度合いによってその生殖機能は変化するかとは思います。その場合は上記2例と同様になるのではないでしょうか。


● Xの場合

彼の場合、神博士が一人で改造手術を施していますね。機械部品を組み込んでの改造のシーンがありますので、手術の形態そのものは緑川タイプに近いものがあるのではないかと思われます。これはV3がマーキュリー回路の組み込み、また血液の交換などを行えた事からも、両者が極めて近いタイプの改造人間であった事が考えられます。
よって、この場合も緑川型改造人間である1号、2号、V3と同様に考えればよいかと。


● アマゾンの場合

インカの秘術で改造された彼の場合、ここまでに上げたライダーよりは、より生物工学的な改造を施されているように思われます。
この為、遺伝子レベルでの改造が行われている可能性が高く、生殖が可能であるならば、生まれてくるのはミュータントか、あるいは全く受精が不可能であるかのどちらかだと思われます。


● ストロンガーの場合

アマゾンと対照的に、こちらはより機械的な強化がメインの改造手術のようです。
常に電流を身に帯び、一説には、首から下は全てコイルと言われている為、生殖機能については、他のライダーに比べるとない可能性が大きいでしょう。
また、有していた場合は他の機械ベースのライダー達と同様の推測が成り立つと思われます。


● スカイライダーの場合

ネオショッカーによって改造された彼の場合は、恐らくはショッカーその他の悪の組織の技術が用いられた事が推測されます。そのフォルムから、緑川タイプの特徴が垣間見える(強化後は体色が変化)所から、前述の同タイプの改造人間と同様の推測でよいかと思われます。


● スーパー1の場合

他のライダーと異なり、公的機関が開発した彼の場合は、難しいものがあります。チェックマシーンで見た限りでは、その身体は、ほぼメカで占められているようです。もっとも、他のライダーも児童書などの大図解などではメカパーツが大部分を占めているわけですが・・・。
改造の際に、科学者たちがどんな考えをめぐらしていたかに左右されるでしょうが、基本的には他のライダーと同様に考えればよろしいかと。


● ZXの場合

脳以外が、全て機械化されていると謳われている彼は、生殖機能という面では恐らくは他のライダーと全く異なって、精子と卵子による受精は無理だと思われます。

ですが、大胆な仮説を用いてあえて生殖が可能であるとするなら、次のようなものはどうでしょうか。

彼は、身体が破損した際にナノマシン技術による修復を行っていると考えられます。そこで、このナノマシン技術を用いた擬似生殖というのはどうでしょう。

母体内にナノマシンを注入し、そのナノマシンに卵子内において遺伝子に働きかけ、擬似的な遺伝情報を送り込む。即ち胎児以前に、いわば改造手術(手術ではないが)を施し、卵子のみで細胞分裂を行わせて生体改造型の改造人間を作り上げる。
私は遺伝子関係には詳しくないのですが、フィクションの設定としてはこんな事もOKではないかと思うのですが・・・。


● BLACKの場合

遺伝子改造が主と思われる彼の場合は、生殖が可能な場合、生まれてくる子供は確実にミュータントのはずです。この場合、生まれてくる子供がバッタ怪人である可能性は高いと思われます。ただし、体内にキングストーンを持たないこの子供は、BLACKのようにリプラスフォームで全身を覆う事が出来ないので、形態はBLACKの第1次形態に準拠した姿である可能性が高いと思われます。


● 真の場合

現在、確認が取れている、唯一の生殖可能な仮面ライダーです。また、人間の女性に受精・受胎させる事が可能であることが確認されています。
ただ、無事出産が可能であったかは未確認です。母体は死んでいましたので、その後どうなったかはわかりません。また、母体が健康であったとしても無事に出産できたかはわかりませんが・・・。


※ ZO、Jは未見のため、発言は控えさせていただきます。が、恐らくは遺伝子改造型である可能性が高いかとは思われます。


● クウガの場合

ベルトの力で、徐々に身体が変質していった彼の場合、厳密には改造人間とは呼べないかとは思います。
ですが、あえて分類するならば遺伝子改造型に近いとは思われます。
ただし、最終決戦でベルトを破壊された事により、現在は普通の人間に戻っている可能性があります。
その場合は問題がないかと思われますが、もし変身可能だった頃に生殖行為を行っていれば、ミュータントが生まれた可能性があります。
あるいは、精子そのものには変化がなく、普通に子供が生まれた可能性もありますが。


● アギト及びギルスの場合

人間の身体の中に元来あった因子によって、変質した新しい人類であるアギト。また、その突然変異種であるギルス。これらはその形質が遺伝する事が劇中で述べられています。

あの世界では、これからもアギト、ギルスが誕生する事でしょう。
いずれは、人類にとって代わって、アギト・ギルスの世界が現出するかもしれません。


※ 龍騎は改造人間ではないので省きます


● 555の場合

555というよりもオルフェノクと人類の混血は可能かということなのでしょうが、物語が完結していないので(2003年12月現在)、何ともいえません。


と、長々と書いてきましたが、私は以上のように考えています。


結論としては、精神の面では愛情も性欲も存在すると思うが、肉体的な生殖能力の有無・またその結果はそれぞれの改造コンセプトに左右される。
・・・至極当たり前の事で結論でもなんでもないですね、すみません。


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