BREAK AGE

(馬頭ちーめい /エンターブレイン)


西暦2007年。大型アミューズメントチェーン ”コニーパレス” では、大型体感筐体によるアクションゲーム、「デンジャープラネットV」が人気を博していた。

主人公、仁村桐生は地元の高専に通う学生で、この世代の例に漏れずにデンジャープラネットに興じていた。

ある日彼は、ゲーム内で凄腕のパイロットと遭遇、試乗していたVP(バーチャルパペット=ゲーム中におけるロボットの総称)を撃破される。

翌日、友人の倉田大輔とともに、相手パイロットを探しに出向く。彼はそこで、昨日のモンスターVP”ベンケイ”のパイロットが美しい少女であることを知る。

衝撃を受けた彼だが、予てより開発中だったカスタムVPを急ピッチで完成させ、もう一度彼女に挑む。

「つきあってください。俺のVPがベンケイを倒したら。」

果たして、彼とVP”九郎”は”ベンケイ”を倒すことが出来るのか。そして、少女、高原彩理の胸のうちに隠された秘密とは?


全10巻で描かれる、少年と少女の青春物語。

物語は桐生と彩理の恋愛模様を主軸とし、それにデンジャープラネットが絡む形で進行していきます。

主人公であるこの二人もさることながら、脇を固めるサブキャラクターたちも、一筋縄ではいかない、強烈な個性の持ち主ばかり。

これらの人物が、丁寧に、表情豊かに大暴れしていきます。

また、もう一方の登場人物とも言えるVP(バーチャルパペット)もかなり細かくデザインされており、それが巻が進むにつれ、より複雑かつカッコいいものになっていくことにも注目です。

ギャグあり、シリアスあり、そして、読了した時に爽やかさを感じる・・・そんな作品です。

作者の馬頭ちーめい先生は、中古ファミコンショップ「わんぱくこぞう」の発行する情報誌「ぱっくんぽっけ」のイラスト及び連載マンガを描いており、ハカりんが先生のことを知ったのはこの「ぱっくんぽっけ」の中で特にオーラを放つマンガ、「兄弟神技」が先でした。

・・・この作品もすごいの一言なのですが、そのことについてはまた別の機会に。

現在は、ブレイクエイジ外伝ボトルシップ・トルーパーズが休載中で、旦那さんの鍋本ちぇいある先生の著書「BREAK AGE EX ロアゾオ・ブルー」に挿絵イラストを描いていらっしゃいます。

体調が回復されて、再び先生の描く「BREAK AGE」が読んでみたいです。


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