coverThe No.1 Ladies' Detective Agency                                     by Alexander McCall Smith

Time誌で紹介された「旅とミステリー」の1冊。よくわからないままに紹介された本を購入しました。1冊はシシリー島。今回は読み始めてびっくりボツワナでした。

正直言って,ボツワナがどこに位置するかもこころもとない状況。地図を出したり,インターネットで検索してようやく様子がわかりました。最初にMma Romotsweという主人公が登場。Mmaという名前かと思いましたが,これはMrsとかMadamに相当する表現のようで,名前はPrice。この作品が第1作のようで,前半はすでになくなった父親Obed Ramotsweのこと。母親を電車にはねられてはやくなくしたようで,教育係の従兄弟のこと。そしてNo.1 Leadies' Detective Agencyの初仕事。

著者はスコットランド出身の医師のようで,イギリス的なミステリー仕立てになっています。といっても,ミステリーというより,細かい探偵の仕事の集まりで,同時並行的にいくつかの事件が進行します。たいがいはPriceの機転ですんなり解決。なによりも人が死なないし,依頼者に対しても,調査対象になった人にもやさしいのいいです。英語も平易。ほとんどが高地で,牧畜業が主産業というボツワナにいった気分になって至極快適。最初はボツワナの首都Gaboroneが読めず,「ハバローネ」はいったいどこだ,と探してしまいました。著者のホームページではあと4冊あるそうです。もうすこし,ボツワナに滞在したいと思います。それから,ボツワナについて検索するうちに,現在海外青年協力隊員としてボツワナに滞在している方のホームーページにたどりつきました。セツワナ語というボツワナの言葉の講座があります。

penultimate

She chose a seat in the penultimate row, at the back.

penultimateは「後ろから2番目」pen+ultimateのようで,ultimateはご存じのように「最後の」それに"almost"のpenがついているようです。

こんな単語知らないぞ,と思いましたが,思いの外出会っているようでした。全く記憶にありませんが…

Morse, who had been seated on the only chair the room could offer, got to his feet, moved over to the door, and put his penultimate question: 
"Do you have a mortgage?"
これはColin Dextorのモース警部シリーズの1冊。他にも3カ所モース警部から登場しています。作者の好みなのでしょう。

Rain could transform it so quickly and had done so; now the ground was covered with shoots of sweet new grass, Namaqualand daisies, the vines of Tsama melons, and aloes with stalk flowers of red and yellow.

Then there were the purple bougainvillaeas which had been enthusiastically planted by the previous owners, and which had almost taken over by the time Mma Ramotswe came.  She had to cut these back, to give space for her pawpaws and her pumpluns.

perspicacity

Few of them would survive in her profession, which required tact and perspicacity

本当に珍しい単語。私にとっては全くの初めての単語のようで,これまでテキスト化したどの本にも登場していません。しかし,単語としては一般的なようで,

「洞察力」と普通に辞書には出ています。

Sleep proved easier after that, and she awoke the next morning confident that a few enquiries, and perhaps a trip up to Mahalapye, would be all that was required to dispose of Moretsi's spurious claim.

(2004年5月23日)