「やっばり、雨降ってきましたよ。」 「空を見ればわかります、なんでこんなときにお遍路なの?。」 「・・・・・・、雨男と雨女が四国に来たら、雨です。」 「はー、先月は雨じゃなかったけど。」 「ふー、さてと、60番横峰寺、どうします?。」 「どうしますって、行かなきゃダメでしょ。 88ケ所完結しないから、登らないとダメでしょ。」 「・・・・・、ここから見ても、霧で山が見えませんよ。 土砂崩れがあるかもしれないよ、危ないよ、次にする?。」 「・・・・・、次にしても、順送りになるだけです。 さっと、行けよ。」 「そんなに、怒らなくても、はは。」 「えーと、今何時?。 おっ、お昼時?。 はは、団体遍路さんは、食事中だね、ラッキー。 林道は、貸切かもね、はは。」 「そうだと、いいけど?。」 「・・・・・・。うう。」 「ナビに聞いたら、12時30分に着くそうです。」 「はいはい、さっさと、出発、出発。」 「2キロ先を左折してください。」 「・・・・、うー、次を左折か、イヤだな、上りたくないな。 どうしようかな、かな?。」 「ちょっと、まだ、迷ってるの?。 だから、ここで行かなきゃ、順送りなんだよ。 さっさと、曲がれよ。」 「うう、うう、途中からバスに乗り換えるかな?。」 「さっさと、アクセル踏めよ。」 「うう、ラジャー。」 「えー、いきなりここで、対向車?。 それも、連続して3台も?。 まだ、2キロしかきてませんよ、うう、先が思いやれるよ。」 「それは、こっちのセリフ。」 「・・・・・・、えっ、えー、人がいる?。 旗ふってますよ。 土砂崩れ?、えー。 先に進めるの?。 とおれそうだ、ふー。 あれは、なんだったんだろう?。 おっ、料金所?、通行止めしてないから、大丈夫だね。 さっきから、全然車来ないけど、みんなどうしたの?。」 「お昼時でしょ。」 「うわー、ひょっとして倒木の跡。 うわー、また倒木の跡。」 「どけられてるからよかったよ、はは。」 「あんたがどけられたら大変だけどね。」 「それ、どいう意味?。」 「しっかり、前、みてよ。」 「き、霧が、霧が、みえませーん。 暗いよー。」 「ライト、ライト、つけろよ。」 「ますます、霧が濃くなってきますよ。」 「減速、減速でしょ。」 「そんなことしたら、勢いで登れません。」 「・・・・・、やっぱり、来なきゃよかった?。」 「それが、正解です。」 「はー。」 伊予の60番横峰寺。 前々日から降り続いた雨が止みません。 59番国分寺から高速で、山麓まできましたが、 山全体を霧が包んでいます。 当然、林道も霧でかすんでいます。 ところどころ暗くて、視界不良でした。 これでも、ここに来なかったら、88ケ所が完結しないから、 数台の車遍路さんがいました。 ちなみに、途中の交通規制は電話工事でしたが、 道が狭いところを規制しているから、デカイ車はとおれなかったかも?。 ○危険
曇天、霧、林道。
1.霧で視界が悪い。 |