お気楽、お四国巡り 観音霊場

恐かわいい。馬頭観音さま。

「どきどき、どきどき、どきどき、ドキ。
ふー、緊張の一瞬ですね、ふー。
呼吸を整えて、ご対面ーん。
・・・・・・・、ここ、こえー、恐えー?。
だけど、イヤされるの、はは。」
「?????????、どこが?。」
「だって、あの白馬がかわいいよ、かわいい。」
「・・・・・・・、恐かわいい?。」
「77年前の人には、こんなこと言われなかったよね?。
馬頭観音様、相方許してね、ふふ。
それにしても、迫力、迫力なんだけど、馬頭観音だから、
もっと馬がでかかったら迫力倍増したんじゃない?。」
「はは、うーん、ここはわからないけど、昔の馬頭観音様は、頭全体が馬だったらしいよ。」
「えー、馬の頭?、エジプト神話に出てきそうだね?。」
「・・・・・・・・。」

西国三十三、29番松尾寺。
77年ぶりのご本尊、ご開帳(平成二十年十月一日より一年間)で拝みにいってみました。
うーん、かぶりつきで、みたんですが、迫力です。
頭の馬さんが、かわいかかったです。
恐かわいいでした。
いろいろ遍路がらみで書籍を読んでいたら、
馬頭観音様も、昔は顔全体が馬だったそうですね。
ちなみに、エジプト神話には、いませんでした。
密教とも関係のあるヒンドゥー教のヴィシュヌが変化(10番目)する、「カルキ」がベースみたいです。
カルキは頭が馬で身体が人間です。


○馬頭観音の変化過程(五来重 石の宗教より)

第一段階 一面二臂 覚禅鈔より、不空羂索経巻九

「不空羂索経九云 馬頭 左手執鉞斧。右手持蓮華茎葉。半跏趺坐 云々」

第二段階 三面二臂 覚禅鈔より、陀羅尼集経六

「大日経疏五伝 如転輪王宝馬巡履四州。於一切時一切処。其心不息。菩薩大精進力亦如是。於生死重障中不願身命、多摧伏者、為白浄大非心故、以白蓮厳其身也。

第三段階 一面四臂 覚禅鈔より、授記経

「授記経伝、画四臂馬頭菩薩、二手結根本印。右手持斧、左手執蓮華、丁字而立、作忿怒面 伝々」

第四段階 四面二臂 覚禅鈔より、陀羅尼集経六

同経伝、画馬頭観音 身高如来一*一、作四箇歓喜面。左一面黒色、目青牙上出。右一面作赤色。名呪面。当中前面、作菩薩面令端正白色。頂上空中画面、口吐宝珠。四頭載宝冠、冠上化仏座。左手把蓮華右臂下五指申施無畏 立在宝蓮華上 伝々

第五段階 三面八臂 覚禅鈔より、出典なし

三面はいずれも忿怒面で宝冠を載き、頂上に馬頭をのせる。
右手 第一手が斧、第二手が合掌(根本印)、第三手が数珠、第四手が施無印
左手 第一手が太刀、第二手が?、第三手が蓮華、第四手が宝瓶
牛に乗り、二童子を脇侍、頂上の馬頭は長いたてがみを振り立てる。

第六段階 三面八臂 覚禅鈔より、陀羅尼集経六

三面はいずれも忿怒面で宝冠を載き、頂上に馬頭をのせる。
右手 第一手が宝剣、第二手が斧、第三手が馬頭印、第四手が施無印
左手 第一手が宝棒、第二手が宝輪、第三手が馬頭印、第四手が数珠(索)
牛に乗り、台座は磐座。

○覚禅鈔より、功徳

表白

今此馬頭尊者 蓮華部之明王、観世音之変作也 。内窮実相悟、噉食妄相戯論。外現忿怒形、摧破作障難者。首上載白馬、表滅衆生悪業。身色類日輪、顕除行者之惑暗。利益掲焉、払天魔於四十里之外。本願甚深、分身形十万刹之内。凡厥種々災難、一々除滅者也

○覚禅鈔

修法の百科事典、実技マニアル?。
真言宗小野流の僧である覚禅(1143〜?)が、真言密教の修法を修法別に編集したもの。


○種類(web等より)

まとめられていたものがありましたので、コピーさせてもらいました。ごめんなさい。

一面 一面二臂 不空羂索経巻九、広大解脱曼撃羅品(大20・1092)

左手に鉞斧、右手に蓮華と葉茎を持ち半跏趺坐する馬頭のみで、胎蔵図像に出すが、「覚禅鈔」には頭上に蓮華・化仏が付く。

大妙金剛経(大19・965)

身は碧色、赤色の光明を放ち(図では火焔)右手に蓮華を挙げて持ち、左手に軍持、半跏趺坐。その他、頸四肢に蛇のまとい付く忿怒身もある。

一面四臂 大方広曼殊室利経(不空訳・大20・ 1101)

二手は馬頭根本印、右手に鉞斧、左手に蓮華を持って丁子に立った忿怒相。
頭上に馬頭を置く。別に両脚を前へ突出した坐像もある。また荷葉座に輪王坐の姿もある。

三面 三面二臂 陀羅尼集経六、何耶掲喇婆観世音菩薩法印呪品

中面は菩薩面、左は瞑怒面、右は大笑面、三面共に天冠・化仏がある。
中面上に碧色の馬頭を置く。左手の紅蓮華には、花台に化仏を載せ、右手に如意宝
珠の立像。上に天蓋・天女、珠から種々の宝を降らす。

胎蔵現図曼荼羅

身は赤色、中面は仏部、右面は蓮華、左面は金剛部の三徳を表現する忿怒面。
順に金線冠を頂き化仏の後から白色の馬頭が出る。根本印を結び、右膝を立てる輪王坐。

三面四臂 摂無礙経(大20・1067)

三面共に三目、中面に化仏と馬頭。身は赤肉色で忿怒相。
二手で根本印に似た印を結び、 他の左手は拳、右手に鉞斧を持ち、蓮華座に安住の姿。

三面八臂 八字文殊軌(菩提仙訳・20・1184)

二手で印を結び、左手に蓮華・瓶・棒、右手に鉞斧・数珠・索を持つ。蓮華座に輪王坐して大忿怒相。
「別尊雑記」には、火焔を負い、臥した青水牛の背(座具)に蹲踞する忿怒相像を描く。

四面八臂 馬頭儀軌(不空訳・大20・1072 A)

四面とも忿怒相、頭髪が逆立ち、各面は天冠と化仏を頂き、中面上に碧色の馬頭を置く、身を囲って火焔。
二手で根本印、左手は金剛棒・宝輪・念珠、右手は剣・金剛鉞斧、施無畏印、磐石(座)上の蓮華座に輪王坐する。
造像は割合に少く観世音寺・浄瑠璃寺蔵の木造立像。俗間では馬の病気・安全を祈り、修験道に馬加持を修する。


○変化(へんげ)観音の漢訳経の生まれた時期(webより)

変化名 政権 初訳年 西暦 経名 訳者名
十一面観音 大建3年  573 仏説十一面観世音神呪経 耶舎崛多
不空羂索観音 開皇7年 587 不空羂索呪経 闍那崛多
千手観音 武徳5年 622 千手観音図像 矍多提婆
千手観音 貞観23年 649 千眼千臂観世音菩薩陀羅尼神呪経 智通通
馬頭観音 永徽4年 653 何耶掲喇婆観世音菩薩法印呪品 阿竺達三蔵
准胝観音 儀鳳元年 676 仏説七倶胝仏母心大准提陀羅尼経 地婆訶羅
聖観音 長寿2年 693 観世音菩薩如意摩尼輪陀羅尼経 寶思惟三蔵
如意輪観音 長寿2年 693 観世音菩薩如意摩尼輪陀羅尼経 寶思惟三蔵