「ご本尊とお大師さんに、お願い事をしないとね。」
「なに、お願いするの?。
納め札に書いた?。」
「・・・・・、ふー、家庭内安全です。」
「えっ、普通は、家内安全じゃない?。」
「・・・・・・、ふー。」
「それって、どういう意味なんだよ。」
「・・・・・・、ふー。」
・・・・・・、数巡後。
「はは、お札の色が、またまた変わりましたよ。赤です、どうだ!!。」
「・・・・・、だれに向かって?。」
「はは、白色をもっているお遍路さん達に向かってです。
はは、自慢です、自慢。」
「・・・・・、他人、他人、離れさせてもらいます。」
「おーい、ひさしぶり。」
「あっ、こんにちわ、ひさしぶりですね。」
「あんたたち、何回目になったの?。
10回目です。」
「へー、短期間でよくそこまで、まわれたね。」
「気力、体力です、はは。
修行の度合いが色でわかるから、達成度満点ですからね。」
「その勢いからしたら、99回めざして、錦のお札になりたいの?。」
「えっ、99回ね、それは無理でしょ。」
「ま、金札ぐらいは、行きたいですね、はは。」
「・・・・・・・、私は他人、他人です。」
「なんでー。」
「あんた、色札の亡者だからだよ。」
「えっ、お遍路さんは、擬死再生だから、亡者です。」
「・・・・・、しらなーい。
遍路は煩悩を滅する旅なんだよ。」
「相方、そうとうテンションあがってるよ。
それじゃ、またね。」
「えー、ひさしぶりにお札下さいよ。」
「はいはい、お札あげるよ、はい。」
「うっ、錦札?、いつのまに?。」
「・・・・・・、いいかげんにしろ!!。」四国遍路のキーワードに「お四国病」というものがあります。
何回も、何回も、お遍路をしている方のことを指すときもあります。
なぜか、不思議に、1回廻ったら、2回目、3回目と、なにげに廻りたくなるのが、お四国遍路です。
私も、ためしに一巡したら、次の一巡、次の一巡と、何回も廻っている、廻らされているのが現状です。
まわった達成度、修行度をあらわす、システムがお札の色です。
○お札の色。
1回から4回が、白色
5回から7回が、緑色
8回~24回が、赤色
25回~49回が、銀色
50回~99回が、金色
100回以上が、錦
*古い書籍に寄れば、 金札が最上級のときがあります。
〇結局,いらない。
回数が増えるごとに,いまに私も錦札が配れる,渡せる,見栄がはれると頑張って回数を重ねていたのが現状でしたが,
遍路中に事故られて,なんでこんなことしているのかと思った瞬間,遍路熱がさめて一時中止状態(2016年7月?),
復活まで2年間,2018年から再度開始なんですが,もう錦札にもこだわらない,ましてや回数もこだわらなくなったのでした,
そしたら,心の余裕ができたのでした,いままでのはなんだったの?
お世話になっている札所で,霊場会の公認に申請しないかと言われたけど,その気にもなれませんでした。
○錦札をみたい
それぞれの占有比率がどれほどあるか、わかりませんが、
錦のお札は、
ホテルのフロント、
お寺の本堂・納経所、 お店
に飾られていることが多いので、みることができます。
土佐の27番神峰寺の駐車場のお店、伊予の岩屋寺参道入り口のお店、伊予の65番三角寺の本堂などが、
かなりの数の錦札を見ることができます。
色とりどりで、圧倒されます。
○錦札がもらえる、もらった、手に入った。
お札をお持ちの方から、いただける場合もあるし、納札箱から取る(もらう)場合もあるし、
譲ってもらう場合もあるので、さまざまな手段、方法で、お持ちできるのが、錦の札です。
○錦札の俗信
・「錦のお札の糸をほぐして、煎じれば病気に効く」
・「フロントガラスに貼り付けて、交通安全のお守り」
・「大学、高校受験のお守り」
というのを、読んだり、聞いたり、見たりしました。
○色札は売ってるの?(2012年現在)
白から金までは、普通に札所などで売っていますが、
銀札、金札、錦札をもつためには、札所の推薦、霊場会公認となっています。
回数は、納経帳の朱印の状況で、判断されます。
ということで、巡拝回数、お札の色が、お遍路の価値(巡拝の回数イコール徳を積んだ回数)を
示しているのが現状じゃないでしょうか。
ちなみに、公認納め札は、最下部に「四国八十八ヶ所霊場会」の文字が小さく横書きされています。
○お札の金額
下世話なことですが、錦のお札、1枚100円。
88札所×本堂・大師堂・納経所の3ヶ所で、264カ所=100円で、26,400円です。
白色は、100枚100円なんだけどね。
○四国八十八ヶ所霊場会の公認
公認されたら、霊場会から送られてきます。
・允可証
・記章(四国の地図をあしらったバッチ)
・納め札(有料)
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