お気楽、お四国巡り 遍路の一般常識

八十八の意味って、厄年の数じゃなかったの?。

「米の文字を分解して、88?、なんか普通ですね、ふふ。」
「普通、普通がわかりやすいんじゃないの、はは。」
「やっぱり、これじゃない、厄年、厄年。」
「お大師さんの霊場開基の理由も、42歳の厄年ですよ。
絶対、これじゃない?。」
「・・・・・・・、はー、なんですこれ、なんです?。
三十五仏と五十三仏を合わして、八十八?。
なんじゃこりゃ、意味わかんなーい、なに?。」
「世俗と離れすぎてません?。」
「江戸時代の人はわかったんですか?。」
「ふー、なんか、頭混乱してきたよ、ふー。」
「・・・・・・・。
はー、これどこに書いてますか?。
遍路のガイドブックに載ってました?。」
「先達の虎の巻にありましたよ。」
「私たち一般人なので、そんなもの持ってませんよ。
難しいから分かり難い?。
だったら、わかるように解説してよ。」

八十八ヶ所の数の意味が何種類か有ることは知っていましたが、
先達経典には、6説ありました。
普通は2説なんだけど、あとの4説は、かなり難解です。
霊場会としては、(6)説目を推しています。
煩悩の数と言うことでしょうか?。

○六説(先達経典 初版より)

(1)日本人の最も大切な主食である「米」の字を分解すると。
(2)厄年の男性「四十二」、女性「三十三」、子ども「十三」を合わせて。
(3)「三十五仏名礼懺文(さんじゅうごぶつみょうらいさんもん)」の「三十五仏」と「観薬王薬上二菩薩経」の「五十三仏」を合わせて。
(4)西国三十三所と熊野九十九王子、日本廻国六十六部などと共に、四国も日本古来の聖教である「八」を重ねて八十八とした。
(5)お釈迦様入滅のとき、八ヶ国に仏骨を分け仏塔が建てられた。
弘法大師が入唐時(中国留学)の折、インドの般若三蔵より八塔巡礼の土を貰い受け、
「この八塔の数を十倍し、元の数(八)を加え」四国八十八ヶ所の霊場にこの土を敷かれた。(「善通寺之記」江戸時代中期の刊行)
(6)お釈迦様は成道の後、鹿野苑(ろくやおん)で初めて五人の比丘に「四締(したい)の法」を説かれた。
これを初転法輪(しょてんぽうりん)という。この中に「見惑(けんわく)八十八使」を説いている。

○(6)説の根拠

十住心論(先達経典 初版より)

弘法大師著だそうですが、原本はまだ読んでいません。

・第四住心

迷理(めいり)の煩悩を名づけて見惑(見所断けんしょうだん)となし、
事(じ)に迷うものを名づけて修惑(しゅうわく)(修所断 しゅしょだん)となす。

迷理の煩悩(見惑)に八十八あり。

迷事(めいじ)の煩悩(修惑)に総じて十種あり。
故に三界の中に総じて九十八使あるなり。


○十住心論(じゅうじゅうしんろん)

「秘密曼陀羅十住心論」10巻、空海著

830年ころ、淳和天皇の勅にこたえて真言密教の体系を述べた書(天長六本宗書の一)。

いままで、語り継がれた思想で、人間の心(境地)を表したら、9段階ある、そして、10段階目の境地を表している真言密教が、最高の境地である。

1 異生羝羊心 いしょうていようしん 煩悩にまみれた心  
2 愚童持斎心 ぐどうじさいしん 道徳の目覚めの境地 儒教
3 嬰童無畏心 ようどうむいしん 超俗志向の境地 インド哲学、老荘思想
4 唯蘊無我心 ゆいうんむがしん 声聞の境地 小乗仏教
5 抜業因種心 ばつごういんしゅしん 縁覚の境地
6 他縁大乗心 たえんだいじょうしん 唯識・法相宗の境地 大乗仏教
7 覚心不生心 かくしんふしょうしん 中観・三論宗の境地
8 一道無為心 いちどうむいしん 天台宗の境地
9 極無自性心 ごくむじしょうしん 華厳宗の境地
10 秘密荘厳心 ひみつしょうごんしん 真言密教の境地

○調べてたら、あったのでとりあえず記録しておきます。

(3)「三十五仏名礼懺文(さんじゅうごぶつみょうらいさんもん)」の「三十五仏」と「観薬王薬上二菩薩経」の「五十三仏」を合わせて。

なんで、「三十五仏名礼懺文」と「観薬王薬上二菩薩経」の二つが四国遍路用に選ばれたのか、不明?です。

・三十五仏名礼懺文(さんじゅうごぶつみょうらいさんもん)不空訳

35名の佛尊の名前を唱えたら、破戒行為が許される?消えてしまう?。

  一 釋迦牟尼佛
  二 金剛不壞佛
  三 寶光佛
  四 龍尊王佛
  五 精進軍佛
  六 精進喜佛
  七 寶火佛
  八 寶月光佛
  九 現無愚佛
  十 寶月佛
十一 無垢佛
十二 離垢佛
十三 勇施佛
十四 清淨佛
十五 清淨施佛
十六 婆留那佛
十七 水天佛
十八 堅コ佛
十九 栴檀功コ佛
二十 無量掬光佛
廿一 光コ佛
廿二 無憂コ佛
廿三 那羅延佛
廿四 功コ華佛
廿五 蓮華光遊戲神通佛
廿六 財功コ佛
廿七 コ念佛
廿八 善名稱功コ佛
廿九 紅炎幢王佛
三十 善遊?功コ佛
三十一 鬥戰勝佛
三十二 善遊?佛
三十三 周匝莊嚴功コ佛
三十四 寶華遊?佛
三十五 寶蓮華善住婆羅樹王佛

・観薬王薬上二菩薩経

薬王菩薩・薬上菩薩と言えば、釈迦如来・薬王菩薩・薬上菩薩の三尊です。

過去世、瑠璃光照如来が出世し、そして入滅した時、日蔵比丘が出でた。日蔵は聡明で諸の大衆のために大乗の平等大慧を説いたが、その時に衆生の中に、星宿光、電光明という兄弟の長者がいて、共に説法を聴き、歓喜心を生じ、日蔵比丘や大衆に諸薬などを供養し梵行を修し、大菩提心を起した。その時の星宿光が今の薬王、電光明が薬上である、と釈迦仏が明かした。釈迦仏は弥勒菩薩に、彼ら兄弟は未来に浄眼・浄蔵という如来になるであろうと告げた。

一 錠光
二 光遠
三 月光
四 栴檀光
五 善山王
六 須彌天冠
七 須彌等曜
八 月色
九 正念
十 離垢
十一 無著
十二 龍天
十三 夜光
十四 安明頂
十五 不動地
十六 琉璃妙華
十七 琉璃金色
十八 金藏
十九 ?光
二十 ?根
二十一 地動
二十二 月像
二十三 日音
二十四 解?華
二十五 莊嚴光明
二十六 海覺神通
二十七 水光
二十八 大香
二十九 離塵垢
三十 捨厭意
三十一 寶?
三十二 妙頂
三十三 勇立
三十四 功コ持慧
三十五 蔽日月光
三十六 日月琉璃光
三十七 無上琉璃光
三十八 最上首
三十九 菩提華
四十 月明
四十一 日光
四十二 華色王
四十三 水月光
四十四 除癡瞑
四十五 度蓋行
四十六 淨信
四十七 善宿
四十八 威神
四十九 法慧
五十 鸞音
五十一 師子音
五十二 龍音
五十三 處世