お気楽、お四国巡り お四国の仏様

仁王様に、ごあいさつしたら、父母にも挨拶したよ。

「こんにちわ、仁王さん。
今日は私のこと、にらみませんね?。
気前よく通過OKですか?、はは。」
「・・・・・・、なに変な事言ってるの?。」
「はは、毎回仁王さんに会うから、挨拶してるんだよ。
札所の結界に入るから、挨拶してるの。
通行許可してもらえなかったら、札所へ入れないよ。」
「・・・・・・・、だったら、前の札所は、許可下りなかったから、
横から入ったの?。」
「うっ、それは、近道だからだよ、はは。」

お遍路さんが、札所で一番最初にする作法が、仁王様への挨拶です。
札所という神聖な結果の中へ入るための挨拶です。

○作法

一般的には、お寺は、左通行なので、仁王門では、左側で、本堂に向かって合掌挨拶して、左足から入ります。
ですが、仁王様が居る場合は、左右の仁王様の視線が交差するところにたちます。
そして、合掌して、向かって右から目線をあわせ挨拶、次に向かって左に目線をあわせ挨拶します。
これが正式です。
なんで、左右の仁王様に挨拶するのでしょうか。
簡単に言えば、仁王門をくぐると言うことは、私たちを育んでくれた、父母に挨拶すると言うことです。


ここから勝手に解説になります。

・大日如来が次々と変化(へんげ)する。

お四国といえば、密教。
密教といえば、大日如来。
大日如来といえば化身です。
札所でも、大日如来の化身した仏様がいっぱい居ます。
その中で、みんなが必ず会っている仏様は、さて、誰でしょうか。
札所巡りの最初に訪れる(訪れるだろう)、1番霊山寺。
本堂のご本尊、釈迦如来よりも、大師堂のお大師さんより、最初に会う仏様。
そうです、仁王門でお出迎えしてくれる、仁王様です。
えっ、この方が、大日如来の化身なの。
私も、最初、いや、最近まで知りませんでした。
遍路資料を集めていく中で気がついたのでありません。
遍路の勉強中に、本尊の仏像を調べてから、
仏像美術に興味をいだき、仏像の勉強中にわかったことです。
仏像鑑賞オタクになってから、気がつきました、いや、気がつけました。

・仁王様は、二体なんだけど、元は一体。

仁王様、左右一体づつで2体あります。
みてもらいたいのが、口です。
向かって右が、口をあけています「阿」。
向かって左が、口をとじています「吽」。
これから、「阿」は誕生、「吽」は旅立ちと人の一生をあらわしているとも言われます。
しかし、密教的に言えば、この仁王様が、大日如来の化身にあたります。
え、大日如来が二つに分裂したの、
いや、ちがいます。
大日如来の智慧と慈悲を体現化したものと、考えればわかりやすいです。
ま、一種の分身と言うことでしょうか。

・二体の意味しているのは、なに。

この、慈悲、愛情を表したのが、向かって右側の仁王様
この、智慧、理を表したのが、向かって左側の仁王様。
もっとわかりやすい仏様にあてはめたら、
慈悲、愛情を表したのが、愛染かつらの「愛染明王」
智慧、理を表したのが、お不動さんの「不動明王」

・整理した、こうなる。

右側の仁王様=愛染明王=慈悲、愛情=大日如来
左側の仁王様=不動明王=智慧、理=大日如来
の図式になっています。
左、右は、本堂からみれば、逆になり、本尊の左手、右手
大日如来=左手=慈悲、愛情=愛染明王=仁王様の阿。
大日如来=右手=智慧、理=不動明王=仁王様の吽。

・方角も関係するの

右手、左手を方角的に表せば、
左手=東
右手=西
ここまで来たら、密教では、
東=胎蔵界
西=金剛界
です。
お四国全体が、曼荼羅、お寺も、曼荼羅。
お寺に入っても、曼荼羅ってことでしょうか。
奥が深いな、ほんと。
曼荼羅は勉強中なので、解説は今一なので省きます。

・みんなつなげてみたら

もう一歩、すすめた図式がこれでしょうか。
大日如来=左手=東=胎蔵界=女性=慈悲、愛情=母親=愛染明王=仁王様の阿=誕生=再生。
大日如来=右手=西=金剛界=男性=智慧、理=父親=不動明王=仁王様の吽=旅立ち=擬死。

大日如来が愛染明王に化身して、仁王様。
大日如来が不動明王に化身して、仁王様。

・あー、お大師さんは、大日如来だ。

お寺の門で挨拶すのは、お大師さんへ、挨拶すると言うことですね。
あり、同行二人のお大師さんは、どうなるの、お大師さんがお大師さんに挨拶なのか、・・・・。

それと、お四国に入って出ることを、擬死再生といいますが。
札所に入ることも、擬死再生なんですね、88回も繰り返すということですね。
いやー、仏像鑑賞趣味にして、初めてわかりました。
この手の話は、ご住職の話で、あるのでしょうか。


○仁王とは、最初は一体だった

・経典より。

「増一阿含経(ぞういちあごんきょう)」「宝積経(ほうしゃくきょう)」より

密迹金剛力士は、いつも釈尊の後ろにひかえ、手に金剛杵を持つ

「涅槃経」より

過去、勇郡転輪聖王(ゆぐてんりんじょうおう)に、千人の太子と法意(ほうい)と法念(ほうねん)という2人の王子がいた。
千人の太子は、次第に成仏して「賢劫千仏」と言われる千人の仏になられた、
その時、

法意王子は、金剛力士となって、仏の身辺にいて仏法を守護することを誓った。
法念王子は、梵天となり、常に転法輪を請することを事を誓った。

・絵画より

合体しているというのか、これから分離するというのか、どっち?。

両頭愛染曼荼羅図(26番 金剛頂寺 宝物館にあり)

右向きの赤い顔の愛染明王
左向きの黒い顔の不動明王
画面上部、向かって左に、金剛界の大日如来、向かって右に、胎蔵界の大日如来。。
画面下部、向かって左に、獅子の上で弓を構える童子、向かって右に、白象の上で弓を構える童子。