「水琴窟の音色は、やっぱり極楽浄土から聞こえてくるかな?。
こころが洗われて、いやされますよ、ふふ。」
「それでは、次に地獄を味わってもらおうかな?。」
「えー、なんで
?。地獄へ落とされるの?。
わるいことしてないよー。イヤーやめて?。」
「これこれ、これなんだけど。
その石の扉をもって、頭を入れて抜けなかったら、地獄行きね。
はい、どうぞ。」
「・・・・、遠慮させてもらいます、はは。
あんたが先にどうぞ。」
「いやいや、あなたでしょ。」
「あんたが先なの、先!!。」
「はは、もういいです、
いま地獄を見ちゃったから。」
「はー、どういう事。」
「あんたの怒った顔が、鬼だったんだよ。」
「・・・・、なにー、ウソつく人は、地獄行き、決定。ドン。」
「うう、ひょっとして、あんたは閻魔様、とほほ。」
讃岐の83番一宮寺。
ここに有名な地獄の音が聞こえる石で作られた、
「地獄の釜」という祠があります。
この祠の石の扉を持って頭を入れ、抜けなかったら、
「行いの悪い人」と判定されます。
さらに、頭を突っ込んだら、「ゴー」という音が聞こえてきます。
この音が、地獄に通じる穴とされ、地獄の釜の音とされています。
「ゴー」という音はリアルな音です。
風きり音だと思いますが、風は吹いていません。
うーん、海辺で貝殻を耳に当てたときの
音に似ているから、同じ効果なのかな?。
祠に入ってきた音が、中で反射を、繰り返し増幅されるからかな?。
○石の祠
薬師如来の石仏が中にいます。
地獄への入口へは、台座の下に空いた穴が通じていると言われています。
伝説(境内看板より)
昔、この近くにおタネばあさんといって、それは意地の悪いおばあさんがいました。
ある日、近所の人から「この寺には地獄の釜の煮えたぎる音がする祠があって悪い事をした人が、この中に頭を入れると閉まってぬけなくなる」というのを聞きました。
そこでおタネばあさんは、「そんなことはない、ちょっと試してみようと」恐る恐る頭を入れてみたのです。すると扉が閉まり下の方からゴォーという地獄の音がしてきたの
です。
あわてたおタネばあさんは頭をぬこうとしましたが、いくらやってもぬけません。
とうとう恐くなり涙を流しながら
「今までの事は許して下さい。」
と何回も頼んだのでした。
すると扉が開き、頭がすっとぬけました。
それからは、おタネばあさんは心を入れかえ近所の人からも親しまれるようになったのです。
この祠は、お大師さんが戒めのために作られたのかもしれませんね。
○なぜ、薬師如来
地獄といわれている、温泉地には、多くの薬師如来が奉られています。
薬師如来と地獄はどんな関係なんだろう?。
みんなが知っている、審判を下すと言われる、閻魔大王の化身は、地蔵菩薩なんですけどね。
七七日の49日目に、最終審判(六道)を下すのが、泰山王で、その化身が薬師如来だからでしょうか。
○参照
十三仏は、最後のお裁きの弁護士です?。へリンク