「おー、この札所の縁起見たら、すげーぞ。
お大師さんが、大黒天様にパワーが閉じこめたらしいよ。
福徳がいっぱい、どこにいるの?。」
「本堂の左隣にいるよ。」
「へー、どれどれ、みえなーい。」
「ひょっとして、あれ?。
ちょっと、なんか変ですよ。」
「なんか合体してません?。」
「あっ、縁起に三面、三面大黒天ってあったな。
だけど、三面って?。
ひょっとして、三位一体の仏様なの?。」
「うおー、すげーぞ。」
「それじゃ、なんとなにが合体したの?。」
「えっ、七福神の弁財天と毘沙門天?。」
「ちょっと待ってよ、この仏様たち、みんな財宝をつかさどるよ。
えー、それが三つになったら、どんなパワーになちゃうんだよ。
ひょっして、持ってる「うちでの小槌」から、パワー放出ってこと、すげー。」
阿波の徳島12番焼山寺。
ここの札所の縁起に、虚空像菩薩と三面大黒天が登場します。
うーん、虚空像菩薩があらわれて、大蛇を岩窟を閉じこめて、
三面大黒天で結界を這って、三面大黒天がパワーを吸いとったと言うことですな。
えー、そしたら、本堂横にある、三面大黒天は、パワーみなぎるってことかな?。
○札所パンフレットより。
「その昔、この地に神通力を持った大蛇が棲み、
天変地異の災を起こし、大雨を降らせたり、大風をおこしたりして、
しょさくもつをがいしたり、人々に多大の被害を与えていた。
お大師様がこの地に修行に来られた時、疲れから杉の木の根のところで眠られたのですが、
夢の中に阿弥陀さまが現れてお大師さまにその異変ぶりを告げられた。
お大師さまが目をお開きになると、眼前の山が火に満ちていました。
これはただの火でないと感知せられ、御身体を清められ印を結び真言を
唱えながら一歩一歩と山を登られると、不思議にも火は順々に消えていった。
登られること九合目の所に厳厳たる岩窟があって遂に一匹の大蛇が姿を現したのです。
大蛇はお大師さまのこの地での修行を妨げようとして、また更に向かって来たのですが、
その時まぶしいばかりの光と共に、虚空像菩薩さまが現れて、直ちにお大師さまは其の大蛇を岩窟に封じこめたのです。
そして、お大師さまは、御自ら人々の招福除災を願って三面大黒天をお彫刻になって、
岩窟の上に安置して護摩の秘法を勤修せられ、悉くその妖気を退散させ、
それ以来天変地異がなくなり、人々が安楽に生活できたのだと伝えられる。」
○三面大黒天
正面から見て、
真ん中が大黒天
右が弁財天
左が毘沙門天
○ご真言
大黒天真言-おん まか きゃらや そわか
毘沙門天真言-おんべい しらまなや そわか
弁財天真言-おん そらそばてい えい そわか
○札所に居る。
阿波の12番焼山寺
讃岐の70番本山寺
◎三面大黒天を調べていったら、発祥は天台宗に行き着きました。
比叡山 パンフレットより
○比叡山の大黒堂
比叡山 三面出世大黒天
大黒天は、古代インドの闇黒神で、摩訶迦羅といわれ、破壊戦闘を司る神でした。
仏教に取り入れられても、戦闘を司る神とされています。
又、万物育成の神ビシュヌの化身とも言われ、財福神としての性格を引き継いでいます。
七世紀頃には、インドの厨房に大黒神を祀って食糧の守護神として、信仰されておりました。
中国には、唐の時代に伝えられており、伽藍や民家の食堂などにも、食糧を司る護法神として祀られていたようです。
入唐求法僧であった伝教大師が、この大黒天を平安時代初頭に、中国から日本へ伝えられました。
比叡山は、日本の大黒天信仰の発祥の地であります。
現在でも、天台宗の寺院では、大黒天を厨房神として崇拝しております。
後に豊臣秀吉がこの大黒天に出世を願い遂に豊太閤となったことから三面出世大黒天と敬称され、福徳延寿をお授けになる大黒天として、自他安楽の道を願う人々の信仰を受けてきたものです。
◎比叡山三面出世大黒天神勤行儀全より
○真言
大黒天神真言-おん まか きゃらや そはか
毘沙門天真言-おん べいしら まなや そはか
弁財天真言-おん そらそばてい ゑい そはか
南無帰命頂礼三面出世大黒天神大菩薩摩訶薩-
なむ きみょうちょうらい さんめん しゅっせだいこくてん じんだいぼさつ まかさつ
○大黒天神経(だいこくてんしんきょう、佛説摩訶迦羅大黒天神大福徳自在円満菩薩陀羅尼経) webより
爾時 如来告大衆言 今此大会中 有大菩薩名曰
にじ にょらいごうだいしゅごん こんしだいえちゅう うだいぼさつみょうわつ
大福徳自在円満菩薩 此菩薩往昔成等 正覚号大摩尼
だいふくとくじざいえんまんぼさつ しぼさつおうじゃくじょうとう しょうがくごうだいまに
珠王如来 今以自在業力故来 裟婆世界
じゅおうにょらい こんいじざいごうりきこらい しゃばせかい
顕大黒天神 是大菩薩大会中 即起坐合掌日佛言
けんだいこくてんじん ぜだいぼさつだいえちゅう そくきざがっしょうびゃくぶつごん
我於一切 貧窮無福衆生 為与大福徳今現
がおいっさい びんぐうむふくしゅじょう いよだいふくとくこんげん
優婆塞形眷属 七母女天 三界遊現 欲与一切
ゆばそくぎょうけんぞく しちぼにょてん さんがいゆげん よくよいっさい
衆生福徳 唯願世尊 為我説大福円満陀羅尼
しゅじょうふくとく ゆいがんせそん いがせつだいふくえんまんだらにー
爾時世尊 開貌含咲説咒曰
にじせそん かいみょうがんしょせつしゅわつ
曩莫三曼多没駄喃 唵 摩訶迦羅耶 裟婆阿
のうまくさんまんだぼだなん おん まかきゃらや そわか
爾時 如来告大衆言 此天神咒過去無量
にじ にょらいごうだいしゅごん してんじんじゅかこむりょう
諸佛出世 不説若未来悪世中 有諸貧窮人聞此
しょぶつしゅっせ ふせつにゃくみらいあくせっちゅう うしょびんぐうにんもんし
陀羅尼名者 当知是人降大摩尼 宝珠湧出無料
だらにみょうしゃ とうちぜにんごうだいまに ほうじゅゆうしゅつむりょう
珍宝 爾時大黒天神 白佛言若有末法中
ちんぽう にじだいこくてんじん びゃくぶつごんにゃくうまっぽうちゅう
衆生持此咒者 我体若五尺若三尺若五寸
しゅじょうじしじゅしゃ がたいにゃくごしゃくにゃくさんじゃくにゃくごすん
刻其形像 安置伽藍 若崇敬家内
こくごぎょうそう あんちがらん にゃくそきょうかない
我遺七母女天 眷属八万四千人
がーけんしちぼーにょーてん けんぞくはちまんよんせんにん
福徳神遊行十方 毎日供養一千人
ふくとくじんゆうぎょうじゅっぽう まいにちくよういっせんにん
若我諸説 有虚妄者永堕悪趣 不還本覚
にゃくがしょせつ うこもうじゃよだあくしゅ ふげんほんかく
若又以種々 珍菓美酒等供養者 将降甘露時
にゃくういしゅじゅ ちんかびしゅとうくよしゃ しょうこうかんろじ
一切大衆 皆大歓喜信受奉行 作礼而去
いっさいだいしゅう かいだいかんぎしんじゅぶぎょう さらいにこ
佛説摩訶迦羅大黒天神大福徳自在円満菩薩陀羅尼経
ぶっせつまかきゃらだいこくてんじんだいふくとくじーざいえんまんぼさつだらにきょう
○七母女天(しちもてんにょ)
病疫をもたらす鬼神。
毒気を吐き、手に持っている針と槌を、人間の頭に打ち込み殺してしまう。
夢多難鬼(むたなんき)
阿佉尼鬼(あきゃにき)
尼佉尸鬼(にきゃしき)
阿佉那鬼(あきゃなき)
波羅尼鬼(はらにき)
阿毘尼鬼(あびらき)
波提梨鬼(はだいりき)
転じて、供養することでその悪のパワーを善のパワーに転化する。
悪を持って悪を制す?。
○荼枳尼天(だきにてん) vs 大黒天
・降三世の法門
大日如来が大黒天に変身して、荼枳尼天を佛に帰依させた。
「汝らは人を食う、我は汝らを食らわん。」
・荼枳尼天(だきにてん)
奪精鬼として閻魔天の眷属。
自由自在の通力があり、人の死を六月前に知り、死ぬまではその人を加護するけれど、死の直後に心臓をとってこれを食べるといわれています。
これは、人間の心臓には「人黄」という生命力の源があって、荼枳尼の呪力の元となっているからです。
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