| 「雨降ってますよ、降ってますよ。」 「天気予報は晴れるって言ってましたよ。」 「・・・・・、雨降ってますよ、歩くのイヤだな、雨降ってますよ。 どうみても、私たちの出発時間には雨は止みませんよ。」 「・・・・・、あのね、あなたのイヤイヤテンションがこっちに伝染するから、静かにしてくれます。」 「歩くのが歩く遍路です、歩き遍路なの。」 「そんなに、おこらなくてもー、歩くのイヤだな。」 ・・・・・・、数十分後。 「ほらほら、ほら。 太陽が見えてきましたよ、ほらほら。」 「雨止みませんよ、止みません。 イヤだなー、イヤだなー。」 「だから、そのイヤイヤテンションやめてって言ってるでしょ。」 「・・・・・、ふー。」 ・・・・・・、数十分後。 「おー、おー、おー、止みました、やみました。」 「ふふ、気持ちいいね、太陽さーん、太陽さーん。 ありがとうー。」 「・・・・・、急にウキウキテンションになってるよ、よかった。 よかたけど、うっ、なに、あれ。 竜巻?、ドラゴン?、なにあれ。」 「あれは、いつもの見る光景ですよ。 雨上がりの光景ですよ。 ガスでしょ、ガス?。」 「だけど、なんか渦巻いて登ってますよ。 このまま、すすめばあそこの近く歩きますよ、峠越えですよ。 なんか手に見えません?。なんか龍の顔に見えませんか?。 なんか、なんかー、怖いよー。怖いよー。 あそこに行きたくないよー。」 「うう、うるせー、怖い怖いテンションやめて、うるさい。 前進あるのみ、それが歩き遍路なんだよ。」 「さっきの、イヤイヤテンション、私にください、怖いよー。」 雨の日に歩くのがイヤイヤということです。 覚悟決めたら歩くけど、なかなか覚悟できないのが大人でした。 それにしても、雨上がりに見られる、山肌から登るガス。 見ようによっては、自然の造詣でした。 |