SGT.PEPPER'S INNER GROOVE
(サージェント・ペパーズ・インナー・グルーヴ)
Time Data: 0分02秒  Recording Data: 1967年4月21日
Studio Data: EMIスタジオNo.1 Mixing Data: 不明
アルバムはまだ終了ではない。最終曲「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」の残響音が消えるとしばらくかすかな雑音の様な音がする。これはポールのおふざけでイギリス中の犬のためにと溝に刻まれた8秒間の2万ヘルツの音楽だそうだ。そしてその後に2秒間の騒ぐ声が収録されている。聴き取ると" I Never To See Any Other Way"(もうこれ以上やりようがないよ)と聴こえる。ポールによればこの音源は彼等のレコーディング・セッション中に無作為に回していた録音テープから取り出したという。最高のアルバムを完成させた彼等の自信を代弁する様な台詞なのがおもしろい。その後この台詞をわざわざ逆回転させて聴いたファンがとんでもない事を言いだしてまたひとつ話題をつくる。逆にして聴こえる言葉は" I was Fucking like'n Superman "(スーパーマンみたいにヤっちまった)である。こんな偶然なんてあるのかい?とポールも大笑いしたという逸話がある。そもそもこの変則的なオマケ録音をした経緯にはポールの考えの中にレコードが終わったあとに残る、針が行きつ戻りつする音なんか聴きたくないだろう、というファンへのサービス精神があっての事だそうだ。私自身は当時そんな事は知らなかったからこの音が始まる前に針を戻していて、しばらくその存在に気がつかなかった思い出がある。その後、様々なアーティストによりこのオマケ録音は一つのレコーディング・スタイルとして確立されていく。
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