LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS

(ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド）

Time Data: 3分25秒　　Recording Data: 1967年3月2日〜

Studio Data: ＥＭＩスタジオNo.2

Mixing Data: Take 8

この曲はアルバム収録曲の中でもっとも短時間で完成した。バッキング・トラックに1日、楽器とヴォーカルのオーバー・ダブに1日、そして3日目にミキシングが完了して出来上がったという。ジョンの最愛の息子ジュリアンが幼稚園から持ち帰った絵からインスパイアされて作られたこの曲は、あいも変わらぬ詮索好きなマスコミによってタイトルの頭文字がＬＳＤであるというゴリ押しの憂き目に遭って放送禁止処分にされた。事実はまったくの濡れ衣で、ジョンはこの指摘に対し執拗に反発した。全体に漂うファンタジックな雰囲気は「不思議の国のアリス」の世界だとジョンとポールは説明している。詩の内容にはアシッドの世界を表現する部分がある事実は否定していないが、断じてタイトルはジュリアンの絵に書いてあったものだとしている。楽曲に関しては、イントロから聞こえる不思議な音色、これはハモンド・オルガンにビルト・イン・タイプのサウンド・エフェクターを使ってチェレスタ風の処理がされたもので、演奏はポールが担当している。また、ジョージが奏でるシタールの音もこの作品のミステリアスな雰囲気を醸し出す役目を担っている。 歌詞に関しては"Newspaper Taxi"、"Cellophane Flowers"、"Kaleidoscope Eyes"といった造語はジョンとポールが互いに出し合ってつくったものだという。彼等が表現しようとしたアリスの世界は聴く者にも充分に伝わってくる。エルトン・ジョンがカヴァーして後にリバイバル・ヒットしたが、この旋律はどこで聴いてもすぐに唯一無二の世界が現れる素晴らしい作品である。

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