She Said She Said(シー・セッド・シー・セッド)
2分39秒
1966年8月5日/アルバム「リヴォルヴァー」収録
1966年4月録音/EMI第2スタジオ
曲/詞=ジョン・レノン
ギター/ヴォーカル=ジョン
ドラム=リンゴ
リード・ギター及びベース=ジョージ 
ビートルズを語るうえで重要な位置を占めるアルバム「リヴォルヴァー」のA面最後に位置する曲である。1965年夏のアメリカ・ツアー中に彼等の隠れ家として提供されたロスはベネディクト・キャニオンに建つ家で行われたパーティーでのアシッド(麻薬)トリップ騒動がこの曲の元になっている。バーズのメンバーであるロジャー・マッギンやデイヴ・クロスビーらと共に俳優ピーター・フォンダも同席していた。ハイになり過ぎたジョージが「死にそうだ」と騒ぐとそばにいたフォンダが自らの少年時代に受けた手術で体験した臨死の話を持ち出してジョンとけんかを始める。ジョンが常に「死」を恐れていた事実の現れともいえる騒動だったが、その話を曲にしてしまう彼のしたたかさもいかにもジョンらしい。さて、この曲の聴きどころは何と言ってもリンゴのドラムだろう。彼独特のロールを多様したドライブ感の豊かなプレイは後の名曲「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」のドラミングと同格だ。シンバルは重いものを使っているらしく打ってから響くまでの微妙なタイムラグが印象的である。また、中間部で聴かれる3拍子の複雑なリズムパターンはその後の彼等の作品でも生かされる自由奔放な変則的かつスリリングな曲調を暗示している。この曲のレコーディング・セッションではジョンとポールが喧嘩してしまい、結局ジョージがポールの代役を務めたと後にポールが回想している。そのせいかベースの雰囲気がややいつものビートルズとは違って聞こえる。ファズを使ったリードギターの音色はアルバム中この曲の他にも「アンド・ユア・バード・キャン・シング」でも聴かれる。 ジョンのヴォーカルとギターの音色がマッチした彼独特の尖ったサウンドは逆に丸みのあるポールの曲調と好対照で、ビートルズ・サウンドの幅広さを証明する一翼を担っているといえよう。 
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