Dear Prudence (ディア・プルーデンス)
3分57秒
1968年11月21日/アルバム「ザ・ビートルズ」A面収録
1968年8月28日録音開始/トライデント・スタジオ
曲/詞=ジョン・レノン
エレクトリック・ギター/
ヴォーカル=ジョン
ピアノ/ベース/ドラム/
  フリューゲル・ホーン/コーラス=ポール
エレクトリック・ギター/コーラス=ジョージ
インドでのビートルズの瞑想に参加したアメリカ女優ミア・ファーローの妹のプルーデンスの事を歌った曲。マハリシの教えを誰よりも真剣に実践していたその姿に感銘したジョンは彼女に”Greet the brand new day”とエールを込めて歌っている。曲調はジョンの独特なアルペジオで構成されている。
同じアルバムに収録されている「ジュリア」では彼の母親に語りかける曲を作ったが、ジョンがシリアスになって書く曲には往々にしてこのアルペジオ奏法が多い様に思う。その顕著さはソロになってから見られる。
さて、この曲にはリンゴは参加していない。別記の様に彼が一時的に脱退していた時の録音で、ドラムはポールが担当している。
彼らはトライデント・スタジオで8トラックの録音機材の利点を活用してオーバーダブを繰り返している。公式なデータではほんの一部分だが間違いなくポールがフリューゲル・ホーンを使っていると記されているが、それがどこなのか聴き取れない。
録音にはポールのいとこやアップルからのデビューが既に決まっていたジャッキー・ロマックスらが拍手等で参加している。
サウンドは独特で、特にポールのベースが意識的にルート音の位置をずらす手法は秀逸だ。シンプルな始まりから徐々ににぎやかになっていく様子は、サージェントの楽曲を彷彿とさせる。
まさしくビートルズの唯一無二のファンタジックな世界だ。
なお、この曲はトライデントでモノ・ミックスが作られ、その後アビーロード・スタジオで10月13日にステレオ・ミックスされて完了した。
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