PIANO | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ESBJORN SVENSSON | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
DOUBLE BASS | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
DAN BERGLUND | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
DRUMS | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
MAGNUS OSTROM | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
DISCOGRAPHY | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Seven Days of Falling 2003 Superstudio GUL |
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Viaticum 2005 Spamboolimbo |
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Strange Place for Snow 2002 Superstudio GUL |
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EST plays Monk 1998 Superstudio GUL |
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From Gagarin's Point of View 1999 Superstudio GUL |
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Good Morning Susie Soho 2001 Superstudio GUL |
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Winter in Venice 1997 Superstudio GUL |
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When Everyone Has Gone 1993 Dragon |
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E.S.T. Live '95 1995 ACT Music + Vision |
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1993年にスウェーデンで結成された斬新なジャズ・トリオが当時の名前で「エスヴョルン・スヴェンソン・トリオ」、現在のE.S.T.である。彼等の世代は疑うべくもなくロックから洗礼を受けている。 平均年齢40歳の若いジャズ・トリオ、しかし彼等自身はジャズというカテゴリーに押し込まれるつもりは持っていない。インプロヴァイゼイション・すなわち即興演奏が主体のスタイルからジャズと定義されているだけだ、とはインタヴューでの彼等の言葉。 しかしキース・ジャレットを愛し、セロニアス・モンクのスタイルに惚れ込んでいるスヴェンソンがリードしている事もまた事実だ。 特筆すべきはダブル・ベースのダン・ベルグルンドである。彼はコントラバスを自在に操る素晴らしいプレイヤーだ。エフェクトを取り入れたその奏法にはジミ・ヘンドリックスに通ずる世界が実在する。 またアルコ(弓弾き)で奏でる荘厳な雰囲気から一転してインド音楽に自己表現を見出す幅の広さも魅力的だ。そんな二人を常に一定のリズムでサポートするドラムのマグヌス・オストロムも素晴らしい。 彼もジャズというジャンルにこだわらない自在な表現と的確なテクニックでバンドを支える。私自身はミレニアムをはさんだ2作品が大好きだ。「フロム・ガガーリンズ・ポイント・オヴ・ヴュー」の美しい旋律と宇宙の普遍の営みにも通ずるオストロムのリズム・ピッチ。 Good Morning Susie Sohoの「ドゥ・ザ・ジャングル」におけるテンションの高いハイスピード感。「フェイス・オヴ・ラヴ」でのラーガジャズとも言うべきインド音楽を模した旋律に絡むオストロムのタブラの響き。実に様々な世界が次々と展開していく。 |
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彼等の2000年12月のストックホルムに於けるライヴの模様がDVDで発表されている。幸いにも私が好きなアルバムからの選曲が主で、聴き慣れた音がこんな技法で演奏されていたのか!と驚きいっぱいのステージが展開する。チック・コリアも一時期多用していたピアノ弦をミュートして弾くテクニックや何とドブロギターで使われるボトルネックでピアノ弦を擦り摩訶不思議なサウンドを紡ぎ出すなどスヴェンソンの好奇心旺盛な感性に拍手したくなった。 圧巻はやはりベルグルンドの存在感。見方によってはK1のレスラーみたいな風貌だが、その素晴らしいセンスと技量はこのバンドの要だ。スヴェンソンとのユニゾンでのテーマからたちまち変貌する即興への流れには決して派手すぎないながらもハイ・テンションな空気が常に漂う。 リズムを刻むオストロムは周りに様々なパーカッションを吊るし、まるでプログレッシヴ・ロックのドラマーみたいだが、出てくる音は確実なピッチと二人のプレイヤーの邪魔にならない、それでいてしっかりとした音圧でサウンドを締めている。 終盤に聴かせてくれるドラム・ソロも彼らしい茶目っ気たっぷりなスタイルが好感度抜群で印象に残った。 ジャズというカテゴリーに少しでも抵抗のあるリスナーには是非彼等の自由な世界を知って欲しい。それを体現するに相応しいライヴである。 |
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