DVDレコーダーを導入するポイントをレポート
ビデオに替わる映像記録媒体として徐々に市場に浸透しつつあるDVDディスクとレコーディング・システム。昨年購入を果たした私が実際に使用してみて良かったところと失敗したところをレポートしてみます。これから導入を計画している皆さんに有益になれば幸いですが。
ビデオ・ディスク・レコーダー
まず最初に、ディスク式のレコーダーにもビデオ同様に録画モードがある点。ビデオの場合は標準と3倍の2つのモードがあるが、ディスク・レコーダーの場合にはFINE、SP、LPそしてEPという4種類のモードで記録できる。ディスクは画像の劣化がまったくないという宣伝文句をそのまま鵜呑みにしていた私はそれがFINEモードの場合のみだと初めて理解した。なるほど画質はまったく変わらなく記録できるものの、標準で2時間記録できるディスクをその容量の倍のデータで記録するため1時間あまりしか録画が出来ない。テープの様に安価な媒体ならば気にもしないが、まだまだ700円前後もするディスクを使うのでそう気軽にはFINEモードばかりでの録画はできない。なのでもっぱら標準のSPモードで保存する。SPとてビデオに比べればはるかに綺麗に撮れる。ただその点を知っているべきだ。          次に重要なポイントは、ビデオにも存在した複数のフォーマットだ。ベータvsVHS同様にディスク・レコーダーにはDVD-RW方式とDVD-RAM方式という二つのフォーマットがある。私が購入したシャープの DV-SR100は前者RW方式である。宣伝の巧さからかRWは一般家庭用のDVDプレーヤー向きでRAMの方はパソコンに向いているとかいった意識があったが、実はどちらも家庭用プレーヤーで再生できるのである。それは両者に共通のフォーマットであるDVD-Rという記録形式に対応しているからだ。だからどのメーカーのハードでも大丈夫という事になる。                         さて、第三に私の購入したレコーダーにはハードディスクは付いていない。(そのため安かったから買ったんだけど)  ハードディスクの利用価値は何かというと、記録保存したいソースを一旦ハードディスクに入れて、必要な部分だけをビデオディスクに移せるところだ。ただし、それが付いていない機種でも同じ事は可能。つまりビデオ・ディスクに一旦記録したものをあとで部分単位で消去・編集はできる。ただ、作業は煩雑にならざるを得ないのが欠点。だから、購入するならハードディスク付きがお薦めだと言いたい。     
あと一つ注意する点は、ビデオと違い媒体を入れてすぐに録画が出来ないところだ。ディスクは最初だけ初期化する必要がある。たとえ初期化済みのディスクを挿入しても、データの読み込み作業に十数秒かかってしまう。たとえば今すぐに記録したいものがあっても録画開始までのタイム・レスポンスが発生するわけだ。そういった使い勝手の違いにはビデオ派の方々は注意して欲しい。      こうして言うなれば短所ばかりを書き続けてきたものの、もちろんビデオディスクならではの素晴らしい点は多数ある。何といっても保存の有効性だ。劣化の心配がほとんど無い事に加え、ストックアビリティー(保管性)はビデオの5分の1のスペースで済む。また、多岐に渡る入出力端子はいかなる映像機器にも対応しているので、AV成熟期の現代には有利だ。ディスクに関しては、特売などで出回る無名メーカーの物はなるべく避けた方がよい。それはディスクの素材の問題だ。しばらくは問題無いが、長期保存を考える場合には材料そのものの信頼性に不安があるという。こうした今現在にも更にテクノロジーは進歩しており、いずれDVDに替わる機器が出て来る事は間違いないが、単に保存しているだけでも画像劣化が否めないビデオテープからとりあえずは劣化の心配の少ないこのビデオディスクの利用価値・存在価値は充分にあると思うので、ビデオからディスクへの移行はあまり深刻に考えず気軽に利用すべきかも知れない。値段もシェアが増えるとともに下がるはずだろうし、媒体も気軽に利用できる様になると思う。このシステムがより身近になる様に願いたいものだ。
ホーム トップ