ビートルズを愛してやまない日本のファンにとっては東芝音楽工業のレーベル「オデオン」のマークには深い思い入れがある。 当時のレコード産業・音楽界ではいわゆるドーナツ盤からヒットが生まれるパターンが主だった。そしてビートルズの場合にはリリースされたアルバムからシングル・カットされたものがチャートを駆け上がるというスタイルが続いた。 彼等の存在が世界的に不動のものになった1964年から日本ではLP盤の販売促進を狙い4曲入りのコンパクト盤という7インチのシリーズが発売され始める。東芝音楽工業では「コンパクト7」シリーズというカテゴリーが確立され、所属するアーティストたちのコンパクト盤が共通のジャケット・デザインで次々にリリースされた。 ビートルズにおいては解散までに合計13作品のコンパクト盤が発売された。自分がコレクションしているものをリリース順に紹介しよう。ご覧の様に初期の段階では発売ごとにジャケットの色が変えられていた。しかし、65年半ばからは赤いジャケットに統一された。唯一、「イエロー・サブマリン」だけが全面に写真を使ったデザインで他の作品との違いが際立っていた。 また、正式にはコンパクト7シリーズには含まれないものの、英国パーロフォン・オリジナルと同形態の2枚組EPというスタイルでリリースされた「マジカル・ミステリー・ツアー」も独特の存在だ。 ジャケットの裏面は皆共通に曲の解説やビートルズの近況などが紹介されている。中には歌詞カードが入れられ、ちょうど小型のアルバムといった趣があった。レコードは黒い盤が主だが、たまにコレクターにとっては貴重とされる赤盤の場合もあった。 そんな時は嬉しくて小躍りしたのを思い出す。レコードのレーベル部分はどれも皆共通だ。初期の頃はモノーラルが中心だったドーナツ盤に対し、コンパクト・シリーズではすべてステレオ収録という付加価値が当時人気だった。 ビートルズが自らのレーベル「アップル」を設立後はこれらのジャケットはオデオン・マークからアップル・マークに変えられた。それだけにこの「オデオン」のコンパクトはファンの間では貴重なものとされている。 |
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下部表記/レコード番号(リリース年月日) | |||||||||||||||||||||||||
OP4016('64.8.5) | OP4036('65.1.5) | OP4044('65.3.5) | OP4055('65.5.5) | ||||||||||||||||||||||
OP4061('65.6.5) | OP4110('65.12.5) | OP4113('66.1.5) | OP4118('66.3.5) | ||||||||||||||||||||||
OP4160('66.5.15) | OP4198('66.12.5) | OP4206('66.12.5) | OP4251('67.5.15) | ||||||||||||||||||||||
OP4335〜6('68.3.10) | 赤盤レコード | レーベル面 | ジャケット裏側 | ||||||||||||||||||||||
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