ラスト・アルバム「アビイロード」のジャケット製作エピソード
1969年8月8日、ビートルズは最後のアルバム「アビイロード」のレコーディング・セッションのためスタジオに集まっていた。ポールがこのニュー・アルバムのジャケットのラフ・スケッチを用意していたので、好天のこの日にスタジオの前の横断歩道に全員が集まり、何枚かのショットが撮られた。カメラマンのイアン・マクミランは、それでなくても遅れていたレコーディングの合間をぬって30分以内というポールの条件に合わせてあのジャケット・スリーブを撮影してみせた。のちにポール死亡説のもとにもなった裸足のショットが最終的に採用となる。この日は特別暑い日で、ポールはスタジオからそのままサンダルを履いて外に飛び出した。写真でもお判りの様に、サンダルのショットも何枚か撮られている。しかしやはり構図的には採用されたショットが一番なのが解る。
このジャケットはその後様々なアーティストたちのカヴァー・レコードのジャケットにパロディー的に使われる。有名なところではブッカー・Tや、ラットルズなど。ポール自身も'93年の「ポール・イズ・ライヴ」で死亡説を逆手にとってパロっていた。また、ビートルズゆかりの地を巡るツアーなどでは必ずここでの記念写真が定番。今では道路の標示も変わりこの雰囲気は味わえないが、いまだに影響力が衰えないビートルズってやっぱりモンスター・バンドなんだなぁ。             

●参照資料/リットー・ミュージック編・「ビートルズ・アンソロジー」より

Beatles Indexページへ Music Indexページへ