先日、前橋市民文化会館にて開催されていた絵画の個展に行ってみました。その会場には3メートルを超える大きな作品が並び、何よりもその作品の独特な構図にびっくりさせられました。どこかで観た記憶のあるルネッサンスの絵を模写したバックに戦時中の日本のイメージが重なりあった一種独特な世界がそこに存在していたのです。この油絵を描いたのは地元出身の女流画家、山田とき枝先生と言う方で公立学校で美術を教えていた教諭との事でした。彼女は幼い頃の戦争の記憶に加え、'70年代にヨーロッパに行った際に対面したルーベンスやダヴィッドの諸々の作品から受けた衝撃を忘れられず、教諭引退を機にそれらの想いをモチーフとして大作を次々に描きあげたということでした。 戦争をはじめとする混乱のもたらす恐怖と不安、それに対局する荘厳な美の世界。その一見ミス・マッチなイメージが発するメッセージに何を見いだしますか?  これらの作品が描かれていた最中の2001年世界中を震撼させたあの9.11が起こった事は象徴的な出来事だと言えるのかも。
       山田 とき枝 略歴
女子美術大学卒業                 公立中学校美術科教諭(東京・大阪・前橋) 県立近代美術館嘱託歴任            春陽会研究会(東京)を経て示現会・ぐんま女流美術協会に参加
作者近影
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