著作権を担保にするには? |
|
著作権は財産権です。したがって、価値の高い著作権を債務の担保とすることで融資を受けるといったことも可能です。
著作権の登録制度では、債務者・債権者間の担保として「譲渡担保」と「質権」が設定できます。
|
- ■ 譲渡担保
債権者に著作権を移転登録するが、債務者は今までどおり著作権を利用して使用収益することができます。
- 決められた期間内に債務が弁済されれば、著作権は債務者に回復されます。(登録が必要です)
- 決められた期間内に債務が弁済されない場合、債権者はその著作権を他人に譲渡するなどして自由に処分することができます。
ただし、処分するときの代金等が債権額を超える場合、その差額を債務者に支払わなければなりません。
- ■ 質権設定
著作権を債務の弁済が終わるまで債権者の元にとどめておき、債務者に著作権を利用することをできなくするものです。
ただし、債権者も債務者の許諾なしに著作権を利用して使用収益することはできません。
質権が設定されたままの著作権が債務者から第3者に譲渡された場合、債権者は第三者に対して質権を主張することができます。
- 決められた期間内に債務が弁済されれば質権は消滅します。(登録が必要です)
- 決められた期間内に債務が弁済されない場合、著作権を競売にかけて他の債権者に優先して弁済を受けることができます。
|
|
- ■ 著作権質権設定の手順 (譲渡担保は こちら)
著作権に質権設定する場合、次のようなフローとなります。
|
質権設定対象となる著作権の調査 |
↓ |
著作物に前登録がなく、原著作権者の登録をしておく場合、
第一発行年月日の登録
↓
審査 (文化庁)
↓
登録(登録済通知書交付) |
↓ |
著作権質権設定契約の締結 |
↓ |
著作権質権設定の登録
↓
審査 (文化庁)
↓
登録(登録済通知書交付) |
↓ |
債権金額・質権設定期間に変動があった場合、
質権変更の登録
↓
審査 (文化庁)
↓
登録(登録済通知書交付) |
↓ |
債務が弁済されたとき、
質権抹消の登録
↓
審査 (文化庁)
↓
登録(登録済通知書交付) |
|
|
- ■ 著作権の質権設定登録の申請 (譲渡担保は こちら)
著作権の質権設定登録の申請にあたっては、概ね次の書類が必要となります。
|
必要書類 |
備 考 |
登録申請書 |
|
著作物の明細書 |
前登録がない場合 |
質権設定契約書(質権設定証書)の写し |
|
登記簿謄本 |
法人の場合 |
登録義務者の承諾書 |
登録権利者が単独で申請する場合 |
第三者の承諾を証明する資料 |
共有著作物などの場合 |
戸籍謄本(抄本) |
申請者が登録権利者であるとき |
|
※ 登記義務者とは債務者、登録権利者とは債権者をいいます。 |
|
- ■ 著作権の担保設定登録にかかる費用
著作権の担保設定等の登録にあたっては登録免許税がかかります。
|
|
|
弊事務所では、著作権担保に関する相談、書類作成、並びに登録手続を行います。
また、必要に応じて著作権に関する調査・利用許諾・契約書類等の作成も行います。 |
|