サガリ花

 サガリ花は別名「サワフジ」とも呼ばれ、マングローブ奥の湿地帯や川沿いに生える常緑広葉樹です。
 初夏から夏にかけて白から薄紅色のふっくらと綿毛状になった花を房にして咲かせます。
 西表には大小数十の川があり、サガリ花はそのほとんどの川に自生していますが、シーラ川上流域のサガリ花群生地は西表一と言ってもよいほどの見事なもの。他の川とは花の数からして、まず比べものになりません。
 夜に蕾を開いたその沢山のサガリ花が、朝になり、「ポトン、ポトン」と水面に次々と落ちていく光景はとても幻想的です。

柔らかな熱帯の香りが漂う朝の川面

ピンク系統の花のサガリ花

白系統のサガリ花。木によって花の径、色合いは様々

花は瑞々しく繊細。自然の造形に溜息が漏れる

視点を変えてみると、また違った光景が目に映るかも知れません。


ポトリと落ちたサガリ花。やがてゆっくりと満ちてくる水に浮かぶ。ゆるやかな静から動への変化。

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