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西表はやっぱり南国なんですね。こちらにずっといれば、暑さに体がなれ、あまりそういうことを感じなくなってきます。しかし、内地で見かけたことのない果物、熱帯果樹を見た時に、改めて「ああ、違うんだな」って思わされます。
例えば、マンゴー、それにパパイヤ。パイナップルなんかは、その辺り、ゴロゴロ植わっていますし、バナナなんかも沢山みかけます。最近ではドラゴンフルーツ、パッションフルーツなんかがメジャーになってきました。
しかし、それら商品化の進んだ果物ではない果物も実は個人が密かに(?)栽培していたりします。写真の果物は、「ジャックフルーツ」とも呼ばれる巨大果実「パラミツ」。
オランウータンなんかが、喜んで貪り食う、アレですが、いったいどうやって食べたらいいのか、正直わかりません。
それで、取り合えず、一度食べた事があるという知り合いが切ってみてくれたのですが、思いもかけない大量の白い乳液。すぐに固まってしまう粘着質の強いそれは、包丁にボンドのようにくっついてしまいました。これがなかなか取れない。しかも、果実はまだ若かったようで食べられないときてます。
悔しがる彼女。リベンジを誓うわけです。しかし、反対に青ざめる同乗したスタッフ。あんなボンドみたいなものを口に入れたら、いったいどうなるか。想像に容易いことです。
「あれでしょ。どうせ、ドリアンみたいな味なんでしょ。それだったら、わざわざ食べなくても」
「ウウウン。全然違う味。もっとちゃんとして美味しいのよ」
決意の固い彼女に次回を辞退することも出来なさそうです。
さて、来るべくしてやって来た、その次回。今度はちゃんと熟れたのを、と上の写真よりも遥かに大きな、人間の頭二つ分くらいのものが用意されました。
包丁人も、ある意味その道のプロ、琉大熱生研に勤める石垣長健さんです。
幹生果でもあるパラミツの巨大な果実
隣人、長健さん。さすがに力強く、果実を真っ二つに割る。
予想ほどには乳液も出ない。芯の部分に僅かに染み出た程度。
作業はスパスパと進みます。心配された乳液も、十分熟れていたせいか、さほどでもなく、簡単に四等分されてしまいました。 そして白い芯の周りにある黄色い部分。ここを食べるのだそうですが、ここからが大変です。まずは芯を落とし、皮をグッと反対側に反らします。そうすると、無数の種を包んだ三角の袋が皮の上に林立する格好になるのですが、実はこの種の周りの皮を食べるのです。
したがって、ここからは一つづつ袋を皮から毟り取っては種を取り出すという単純で地道な作業です。
さて、長健さんの苦労でパラミツはようやく食べられるようになりました。瑞々しく半透明に光るそのフルーツを期待半分、不安半分で口に入れてみます。
一つづつ、種を袋から出していく。手間のかかる作業だ
おいしそうでしょ?これが本当に美味かった
意外や意外。これが本当に美味かった。味はそうですね、フルーティーなバナナというところでしょうか。もっと言えば、昔、ロッテの60円ガムの定番の一つだった、「フルーツガム」に似てます。あの黄色いパッケージといい、もしや、あれは、このパラミツをイメージしたものだったかも知れませんね。
また特筆すべきはその食感。グニッとした歯ごたえ、さくっとした歯切れ。他には似たものはありません。
ただ、惜しむらくはその巨大さでしょう。けして不味くはないのに、すぐにお腹がいっぱいになるので沢山食べられないのです。長健さんの所と半分こしたのですが、それでも、大量。消費しきる前に悪くなってしまいました。残念。
ちなみに、このパラミツの種は炒って塩をかけて食うとおいしいナッツになるらしいので、次回はそれにチャレンジしなくてはならないでしょう。
