Mitsubishi A6M8
ZERO FIGHTER TYPE64


三菱 A6M8 零式艦上戦闘機 64型

(/1945年)

サムネイル(小さい画像)をクリックすると大きい画像で見れます。

キット ハセガワ 1/72
ディテールアップ シートベルトを鉛で作製。ピトー管を金属製に置き換え。アンテナ線を延ばしランナーで追加。エンジンを他のキットから流用。20mm機関砲はクリッパーモデルの九九式二号20mm機銃セットを使用。
デカール 日の丸やラインはマスキングによるエアブラシで仕上げ。主脚カバーのマーキングのみキットのデカール使用
塗装 SDEソリッドカラー使用。ベースに全面にブラックを吹いたうえにトーンをつけながら吹いております。
製作記 プロペラとスピナー(彗星と同じものだったらしい)はホワイトメタルの一体整形で少し重い。説明書では軸をキットのプラスチックのまま使用するように指定されているが、このままでは到底持たないと思われ、軸を金属に置き換え軸受け(エンジン内部)をプラスチックのパイプで受けるように改造。金星エンジンはキットでは榮エンジンの部品そのままを使用するようになっているので、他のキット(エルエスの百式司偵)から「それらしく」流用しました。プッシュロッドを金属線で再現しています。
主翼上面のパネルラインがどうも22型以前のラインをそのまま引きずっているようなので、平面図を下に彫りなおしたり埋めたりしております。
(うろ覚えですが)どこかの模型誌の作例を参考に主翼上面の「謎のバルジ」を再現しております。これは唯一残されたモノクロ写真からも確認できるものですが、何のためのものか分かりません。そのため13mm機関銃は再現しておりません(理由のひとつには付属のホワイトメタルの13mm機関銃パーツが異常に太くだるかったことにもあります)
50番(500kg)爆弾がレジンと尾羽がエッチングで付属します。

※バルジはどうも試作段階の機体54型?のもののようです。50番爆弾と主翼下面の増槽は64型の計画書に基づくもののようで、両者を混同した作例になってしまいました(^_^;)
参考資料 学研 歴史群像・太平洋戦史シリーズ40 「烈風と烈風改」p176〜記事「最末期零戦の新事実」
実機 エンジン:金星62型(離昇出力1560馬力)
「最末期零戦の新事実」より・・・金星への換装計画は昭和15年・18年10月と2度持ち上がっては消えてきたが、19年秋に3度目の案が浮上、実行に移されたと・・・。
キットの解説書より
・・・64型では胴体下に500kg爆弾を搭載するため、主翼下に150リットル入りの落下式増槽を左右にひとつずつ装備できるようになっていました・・・
また、上記「最末期零戦の新事実」にも・・・代用発動機への換装、生産省力化に爆装強化と特攻色の強い零戦54型であるが・・・とあります。

登場した時期や内容を見れば見るほど特攻用の零戦という色彩が感じられ、大戦に間に合わなくて良かった機体といえるかもしれません。
ただ力強いエンジンに換装された零戦の活躍を見てみたかった気もします。設計者の堀越さんの零戦ーその誕生と栄光の記録ーを見ても弱いエンジンへの恨み節が切々とつづられていますもんね・・・。