安定通貨・成長通貨
安定通貨とは通貨の価値を安定させることによって物価を安定させ、景気を安定させようとする理論家たちによって、通貨政策の目標として考えられているもので、通貨数量の安定よりも通貨価値の安定を重視します。物価の変動に応じて運貨品位の金重量を変動することにより、通貨の購員力を不変にしようとするフィシャーの補正ドルは、安定通貨の典型ですが、ケインズの管理通貨も安定通貨の思想に立つものといえます。安定通貨に対立するものは、中立貨幣で、適貨数量を不変に保ち、自発的貯蓄以上の投資、銀行の付加的信用による通貨の造出をすることなく、通貨を中立化すれば、通貨面の原因により生産の比例関係に不自然な影響を及ぼすことなく、恐慌も起こらないと考えられています。
成長通貨とは適正な経済成長に必要とされる現金通貨のことで、現金通貨量の国長総生産に対する比率はほぼ一定しており、日本では7.3%前後となっています。国民総生産が拡大すれば、それに伴って必要現金通貨量も増大しますが、そうした現金通貨は、国際収支の黒字に伴う受取外貨の中央銀行による買入れ、政府に対する中央銀行の信婚供与による財政資金の払いによって供給される以外は、中央銀行の貸出し、公開市場操作、支払準備率操作を通ずる対民間信用供与によって供給されることとなります。日本の現状についてみると、成長通貨は主として日本銀行の買いオペレーションにより供給されてきましたが、従来、その対象は国債、政府保証債に限られていました。
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